ウイルス感染が拡がる中、昨日は日米の責任者からの発言があった。まずは朝がたにトランプ大統領。これまでに言ってきたことを同じことを主張しただけだった。25億ドルの対策費の計上をしてあらゆる手段を講じるとは言っているが、リスクは低いとして軽く見ている。これが市場の不安をあおったことにもなった。
アジア時間のうちにグローベックスでの米国株は大きく売り込まれた。すでに2日連続で大幅安をしていたところへ持ってきての、一段安である。それだけトランプ大統領からのコロナ・ウイルスに対する力強い言葉が期待されていたということなのだろう。
ドル円は110円台の前半でウロウロしていたのだが、ついに109円台にも突入してきた。そして安倍首相も夕方に対策を発表。之までよりも具体的に踏み込んだものであって、全国的に学校を休みにしようというもの。これには賛否両論あるところなのだが、ちょっと遅すぎたという感じもいなめない。
欧州株と米国株の一段安が起こったので、マーケットは再びリスク回避の動きが強まった。ドル円に加えてクロス円にも売りが殺到しだしてきた。後はニューヨーク勢の動向がたいへん気にかかるところとなった。
ニューヨーク序盤ではリスク性の高いものの投げ売りが相次いで、米国株は大きく沈んだ。ドル円も109.70あたりまで差し込んだのだが、米国株がショートカバーに入って値を戻してきたので、ドル円の下げは限定的なものにとどまった。
しかしカリフォルニア州で33人の感染者が出たというニュースが出てきて、市場は再度のリスクオフとなった。米国株はニューヨーク序盤の安値をも下回ってきた。リスク回避の流れは止まらず、特にニューヨーク終盤では株安が加速し、それがドル円を下押しした。ドル円はバリューデートが変更した時点でも、強制ロスカットの分が出たせいか、109.35あたりまで突っ込んでいる。
ドル円のポジショニイングの基本スタンスはベアでよいだろう。でも私やってきていることだが、ショートに振ってもなかなかすんなりと落ちたりはしない。米国株ほどの下げの勢いがないのだ。だから10ポイントや15ポイントほど取れたら、いったんは利食いするという行動を取ることになる。それにしたがってストップロスの設定もタイトにしておくのは言うまでもない。
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