昨日はアジア時間で大きくリスクテークの流れとなった。その前日にトランプ大統領が大規模な救済プランを示すと叫んでいたからだ。詳細はまだわからないものの、期待だけが先行した形となった。グローベックスでは米国株が大幅高しており、日経先物も東京市場で1500円ほども上昇を演じた。
欧州時間では日経先物は20000円の大台を回復する局面もあったが、ニューヨーク時間になっても何も出てこないので、リスクテークに疲れが見えてきた。一部には政府の財政支出と同時に、FRBの電撃利下げをおこなわれるかもしれないという見方もあったからだ。
しかし先週の電撃利下げの時間を過ぎても何の音沙汰もなし。米国株は大幅上昇分をすべて吐き出したのである。ドル円も103円台の前半まで押し込まれることとなった。
しかしかなり遅くなってからトランプ大統領の希望ということで、給与税はゼロにしたいこと、その時期も選挙後まで続けたいことなどが報道で伝わってきた。それを受けて市場は再びリスクオン。米国株は高値トライの状態のままでニューヨーククローズを迎えた。
今日は朝からリスクオフ。それも米国株などは大きく下がっている。これは早朝にクドローNEC委員長が「近い将来に詳細を公表する」と発言したからだ。すぐにでもパッケージが示されると考えてリスクテークしてきたマーケットだっただけに、「なんだ、すぐ出てこないのか」といった感じでポジションを外す動きが加速したからだ。
ドル円も105円台をキープすることができずに、104円台に突入したりしている。さて今晩は重要な経済指標はない。やはり今日も米政府が何をやるのか、FRBは電撃的に利下げに動かないか、などが注目である。それを促すように米国株が下がってきているのだから、催促相場の様相を呈してきている。市場の極端な動きが見えたら要注意である。
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