昨日は失望の連続であった。アジア時間の朝がたに発表されたトランプ大統領の国民向け演説では、コロナウイルス感染に関して何の具体策も示されなかった。それどころか欧州便の停止を表明するなど、GDPを下げる方向の話ししか出てこなかった。それでグローベックスセッションは早期に制限値幅いっぱいまで米国株は売り込まれることとなった。それにツラれて日本株も大幅安に。
そしてECBの金利会合も失望ものであった。さすがに今は非常時と見ているので、いくらなんでもECBは10ベーシスポイントくらいは深掘り利下げを行うものと予想された。FEDやBOEが電撃的に利下げしているのに、ECBだけ何もしないと整合性にもかかわってくる。
「マイナス金利の検証期間」などと悠長なことを言ってる場合ではないはずだ。しかし結果は政策金利に変更はなかった。確かに量的緩和のほうで若干の改善は加えられたが、それでも何もやらなかったに等しい。
それを受けてニューヨーク時間ではまたまたサーキットブレーク状態で始まった。そして再開しても売り圧力はおさまらなかった。つい先日に史上最大の下げ幅を記録したはずなのに、もう最大の下げを更新してきている。日経先物も朝がたの19000円台から急落し16500円台まで差し込んで終わっている。
株価が大きく動いている中で、ドル円の動きはトリッキーだったと言えよう。株価の上下動と合わさっていないのだ。グローベックスでの米国株が大きく落ち込んでいく過程でも、ドル円が上がってきたりする。ダウ平均が2000ドルほども下げて市場が不安一色になっているときでも、ドル円が106円台にタッチしに行くなど、独立独歩の動きを呈したりしていた。
これは別の要因で動いているのだなと解釈するしかない。できることと言えば、純然と株価だけを見ながらのポジショニングを慎むということだ。その点、ユーロドルはわかりやすい動きをした。
利下げしなかったことでユーロ高になったし、その後のリスク回避の局面ではクロス円の下げに誘導されてユーロドルも下がることが多かった。私もユーロ金利に関心を持っていたので、ユーロドルのトレードがメインであった。それゆえなおそう思えるのかもしれない。
日本時間 15時30分
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)