トランプ大統領がコロナウイルスに対しての覚悟を示したことで、マーケットには大きなショックを与えることにつながった。感染対策をきちんと施しても10万人以上は死ぬだろうというのは、責任を持つべき政治家の口から発せられたものとしては意外なものであった。
そうならないように努力するのが行政の立場であり、事実として大きな被害が出るにしても、それをあえて口には出さないものだ。やはりここでもトランプ大統領らしいという感じがする。
マーケットは当然のごとくリスク回避に傾いて、これまで持ち直していた換金売りも再開し、金価格などは大きく下落した。米国株もアジア時間ですでにグローベックスセッションで大幅安となっており、それにツラれて日本株も落ちたのである。
ドル円ではドル資金手当のためのドル買いは起こらず、ただひたすら値を下げて、一時じゃ106円台まで突っ込んでいる。私も参戦しようとしていたが昼間は用事があって手が出なかった。アジア時間でのドル円の足取りを眺めると、やはり上値が重たい動きとなっている。
株安の影響もあったのだが、ユーロ円も下がってきているのが顕著になってきているなど、純粋なリスク回避の相場展開が期待できた。ドル円の戻りを待っていたのだが、ぜんぜん戻らなかった。できれば107円台の後半で売りたいと思っていたのだが、来そうにもない。そこで107.44から売り込んでいったのである。
このショートのポジションはあまりアゲインストに出会う瞬間はなかったとは言え、相場のほうが動きが鈍くなった。私は寝ることにして、107.60でストップ注文だけ置いておいた。朝になったら107.05あたりだった。さっそく利食いで買い戻したが、ちょっと106円台への突っ込みは失敗だったようで、この後のショートカバーも気になるところだ、
今晩は失業保険が見どころだろう。日頃はあまり注目されない指標だが、前回に大きく300万件と出てしまったので、市場の関心を集めている。いうまでもなく明日の雇用統計での前哨戦としてである。
ちなみに昨日、出たADPの雇用調査では市場予想ほどは悪くはなかった。集計時期の違いだということのせいになっているが、本番の雇用統計も存外に悪い状態を完全に織り込んでいなさそうである。
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