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太田忠
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持田有紀子の「戦うオンナのマーケット日記」

質への逃避でない金価格の上昇、
FOMC待ち態勢下でのドル全面安

2020年07月28日(火)15:19公開 (2020年07月28日(火)15:19更新)
持田有紀子

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 金価格が史上最高値を更新してきた。これは10年前の2011年の9月以来ということになる。ニュースなどでは安全資産として人気を博しているといっているが、これはコロナ感染による安全志向ではない。安全を求めるための質への逃避ではないということだ。

 安全を求めるのであれば、リスク性の高いものの代表である株価などは、大きく値下がっていないといけないからである。つまりマーケットはまったく投資に不安を感じている状態ではなく、喜んでリスクをとっている環境なのである。

 金のようにドル建てのコモディティが活況を呈するのは、ドル金利の低下による。足下の短期金利がゼロであり、そのゼロ金利の状態が長くなりそうだということが今週のFOMCで再確認される恐れが強いためである。

 通貨には金利がついているが、金には金利がついていない。同じ条件ならば通貨を選ぶところだが、金利がゼロならば相対的に金保有の魅力が高まるということである。ドル金利の低下はドル保有の魅力を低減する。

 それは行為としてはドル売りにつながって、今月は為替相場ではドル安傾向が強まっている。ドルインデックスという指数があるが、これが2年ぶりの安値圏まで到達した。ドルインデックスの大部分を占める為替の王様であるユーロドルは値上がり、つまりドル安に弾みがついている。オマケにビットコンまで急上昇している始末である。

 ユーロドルはドル安要因に加えてEU復興ファンドへの期待から、ユーロ買いをしておきたいという意欲がわく。一方でドル安の下限だろうという感じで見られていたドル円も、ここにきてやや下押し圧力が強まっている。

 ユーロドルが1.20台まで上がっても不思議ではないのであれば、ドル円の103円台への突入とかも、目にしても驚かないような態勢にしておかないといけない。

 ドル相場の一段安はFOMCを待っているという側面もあるだろう。コロナ感染に対して非常な警戒心を持っているFRBメンバーだが、それが弱まる事がない限りはドル売り容認という形にならざるをえないだろう。

日本時間 15時00分

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