昨日の欧州時間ではドル買いの流れが強まった。欧米でのコロナ感染の再拡大が顕著になってきたので、それが今年前半にもたらされた緊急時のドル買いにつながるとの観測が出てきたからだ。ドル円は久しぶりに105円台にもタッチした。
しかしニューヨーク時間での為替相場は実に小動きとなった。感染拡大を反映して米国株が大きく下落しているのに比べると、まったくの無反応だったといえよう。
ところで昨日は首相の所信表明演説が行われた。就任してから40日も経ってからであって、異例の遅さである。内容は予想通りのものであった。郵便配達の土曜日停止や脱炭素社会についてだ。
2050年までに温室効果ガスの排出をゼロというが、これは政策目標を超えて将来の政策の枠を狭めることになる。国債発行をして足下の資金繰りをするのとよく似ている。
つまり孫の財布から千円札を抜き取っているのと同じことなのだ。将来の政策的な自由度を奪って拘束している。
2050年までにゼロにするというのであれば、ゼロになる直前のレベルを目標にすればよい。2025年までに30にするとか。なぜそれをしないで、遠い将来の約束をするのか。何もやらないと言っているのと同じではないかと思ってしまう。
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