昨日はドルが総じて強い地合いを示した。といっても値幅は小さい。ユーロドルの安値が1.2060までだったが、これをもってして果たして安いといえるかどうか。
ともかくも私のようにユーロブルの人にとっては、ちょうど買っておきたいくらいのディップとなったようである。もちろん木曜日にECB会合を控えているので、それまでに積もった不必要なユーロ・ロングを外すべく調整の動きもないとは言えない。ちょっと神経質な動きが続いている。
それよりもマーケットを騒がしたのは、イギリスからのワクチン接種の話しだった。ファイザー社のワクチンで強いアレルギーを示す人も出たという。この時点では数や割合は明らかになっていなかった。
それでもこれまで市場でのリスクテークを正当化させていた原因の一つが悪材料となったことで、米国株は値崩れを起こした。といっても米国株もユーロと同様、調整と言っても高いところに位置していることに変わりはない。
今日は日本のボーナス支給の集中日だ。これに合わせて昨日までせっせとフロントランニング的な株買いが目立ったのだが、それを顧客にはめ込んだ後の株価動向が注目される。特に株価が下がる積極的な理由はないのだが、それまで相場を支えてきたビッドがなくなるのだ。しかも買いたい人の多くが買っただろうというポジション的な見方もある。
これは為替市場における仲値決めの状況とよく似ている。9時55分には当日の中値が決定されるが、それに合わせて外貨取得を目的とする外貨買いが出てくるだろうと読んで、ドル円やユーロ円の相場が堅調になる。
これも外貨をロングで攻めようと考えていた人にとっては、ひとつのエントリーのタイミングを与えることにつながる。もちろん仲値決めが終わったからと言って相場が下がる必然性はない。しかし支えるものが少なくなったら、買いの手は引っ込むものである。
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