先週は週初からリスクテークし過ぎだったので、その反動が金曜日に出た。アジア時間でも日本株などが大きく値を下げだが、それでも週の安値にまで届いていない。それだけ大きく上げていたということだ。そういったリスク調整もあって、ドル円の105円台の後半はとても重くなった、もう106円台への回復は困難に見せて、後は押し目がどこまであるのかが問題となった。
海外市場ではドイツ、イギリス、アメリカの帰京指数が出た。やはり事前の期待通りで、どれも高めのものとなっている。年末年始のコロナ感染拡大の時期から、ワクチン接種の開始によってムードが好転したものと見える。そういうわけでマーケットもしっかりと反応はしなかった。結果としてドル安の流れが強まっただけ。ポンドドルは大台が変わって1.39台まで上がってきている。
先週は原油相場が62ドル台まで上昇してきた。歩みが遅いので、価格が急騰したという印象が少ないが、これで去年のコロナ感染拡大の直前の水準まで戻してきたことになる。確かに去年の4月にマイナス価格まで沈んだのは極端であった。
それも中心限月を外れてしまって最終取引日を迎えた薄い限月でのマイナス転であった。それでも当時の中心限月であっても6ドル台まで落ち込んでいる。そこからの戻しなのだから、景気回復による石油の需要増大が見込まれているのだろう。
しかしアメリカがパリ協定に復帰して今後の30年間で脱炭素を世界同時に目指すことになるというのに、炭素排出の元凶とされている石油の需要が増してくるというのは皮肉なものである。それだけマーケットは脱炭素社会に向かう姿勢を本気だと捉えていないということか。
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