昨日は欧州株が下げて始まった。これはドイツの景況指数が悪かったのに加えて、制限解除に向かっているはずのイギリスでコロナ感染が再拡大していたからだ。こうしたリスク回避行動によって米国債も利回りが急低下。
ドル金利の低下につれてドル円が下がっただけでなく、強烈なクロス円の売りによってユーロドルやポンドドルも重い足取りを強いられた。ユーロ円は131円台の後半から131円台の前半まで簡単に下がった。
株価の軟調さはニューヨーク時間になっても変わらずで、連休明けの米国市場を直撃した。大した売り材料もないのに、なんとなく不安という理由だ。しかし明確な悪材料で下げたわけではなかっただけに、米国株は次第に値を戻してきて終了した。ユーロ円は130円台にまで突っ込んできて、あまり反発は見られなかった。
こうなってくるとユーロ円を売り込むべきなのだろうが、ユーロ円が落ちるということは、ユーロドルかドル円が下がるということである。しかし現状ではユーロドルが1.17台に簡単に突入するとは考えにくい。近くて遠い1.1800割れである。ドルのテイパリングの話しなどが盛り上がってこないと、ドル高の方向にはブレにくい感じがする。
ではドル円が目立って下がるのかといえば、これもこれで困難なような感じする。この3ヶ月はドル円の高値サイドを攻め続けていたのだから、そう簡単に押し目買いのビッドが引くものとは思われないのだ。なんとも悩ましい。ともかく今晩のFOMC議事録でのドル相場は要ウォッチである。
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