金曜日のミシガン大学の景況指数は、事前の予想を大きく下回った。そのうえ将来見通しの項目も悪化。これでは市場のセンチメントが下がりそうなものだが、テイパリングの時期が遅まるのではないかとの思惑からドル金利が短期も長期も低下。それを好感して米国株は上昇した。主要な株価指数は史上最高値を更新し、形の上ではリスクオンの流れが継続している。
ドル金利の低下にともなってドル相場は全面安の形となった。ドル円も110円台のミドルから一方的に値を下げ、109円台のミドルまで落ちた。これは久しぶりの変動量である。あまりにも値幅の小さい相場変動に慣れきってしまっていたため、ドル円が30ポイントも落ちたところからでも本来ならば追撃売りをすべきところなのに、最後まで突っ込み売りは控えられた。
ユーロドルもドル安方向に動いたが、大台は1.17台のまま。つまりダイナミックな動きには乏しかった。その結果としてユーロ円が下がったのだが、株高のなかでのクロス円の下げだったので、これもショートでついて行くのは難しかった。
先週は一連のインフレ関連のイベント、すなわち物価指数や国債入札などを通じて、ドル金利の上昇が見込まれていた。しかし結果としては週間ではドル金利は低下したのである。それにしたがってドル相場も小幅ながらも下落。この基調が今週も続くのかどうか、それが注目点である。
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