単純な考え方に回帰すれば、米ドル/円のロングポジションの解消が進むにつれ、米ドル/円の下落も一服し、円高の圧力は弱まることになるだろう。
■それでも、ユーロ/米ドルは安値更新に向かう!?
また、市場の内部構造が値動きを決め、現実をリードするということを信じれば、ギリシャ問題に関連して、そろそろ、何らかの形で緩和材料が出てきても不思議ではなかろう。
ユーロの買い戻しといった「相場の需要」があれば、ファンダメンタルズでは、何らかの形でその需要を満たす材料が提供されるというのが相場の真実である。
そうは言っても、ユーロ/米ドルの下げ止まりがあったとしても、ベア(弱気)トレンドを修正できず、いずれは安値を更新していくだろう。短期スパンにおける買い戻しが一巡すれば、より大きな売り圧力が掛かってくるはずだ。
逆に言えば、そのような売りポジションの「振り落とし」なしではトレンドは進行しない。それはトレンドの加速に必要な変動なのである。
■ユーロ/円も戻り売り戦略が有効か?
ユーロ/円に関しても、基本的には同じ考え方だ。要するに、目先の安値を追うよりも、戻りを待ってから仕掛けたほうが得策であろう。
それは、テクニカル的な視点からも同じ結論が得られると思う。
筆者の考え方の正誤の検証を含め、次回のコラムで詳しく分析したいが、ここでは「特殊なチャート」2枚を示しておきたい。
ご覧のとおり、ユーロ/米ドルとユーロ/円の日足であるが、特殊なところは、何と言ってもボリンジャーバンドを上下4本、計8本も同時に描いている点。
このチャートから、相場のヒントが得られると思う。
(2010年1月29日 東京時間14:30記述)
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