ドル円の安値攻めが続いている。昨日の欧州市場は株価も大幅に下落してはじまっていて、ひさしぶりに欧州市場がリスク回避でスタートしたという印象だ。アジア時間まではなんとか回避してきた85円台割れだが、ついに割れてきた。金融危機のあとにつけた安値は84.82。
とりえず84.90台をかすって、すぐに85円台に戻ってきた。私は前日よりドル円ショート(@86.10)のポジションで臨んでいた。1時間足の上値レジスタンスも下がってきているので、ロスカットは86円ちょうどにまで下げて様子を見ていた。
FRB(米連銀)の経済の先行きにたいしての見方は厳しかった。FOMCで追加の量的緩和が出た!と喜んだのもつかの間、当然の反応がようやく表れてきたという感じもする。BOE(英中銀)のインフレレポートの内容も、これまたかなり暗いものだったのも良くなかった。
ユーロ円も7月下旬から112円から114円中盤というレンジが続いていたが、アジア時間に111円台に突入して下にブレークしてきていた。これが欧州時間ではさらに110円台へ進んだ。そしてついに欧州時間のお昼過ぎに、ドル円は金融危機後の安値を下回ってきた。
しかしドル円はすぐにまた85円手前まで戻った。みなも怖々とショートではいっては、利食いで買ってを繰り返しているのだろう。口先もふくめた介入に遭遇するのもたまらない。それに84円台という15年ぶりの安値となれば、拾いたい向きも出てくるはずだ。
そうはいってもドル円は1995年につけた79.70まで下値のメドになるものがない。金融危機後の安値を更新しても下に走らないということは、相当に腰の入ったドル円の下落が待っていると見るべきなのではと思う。逆にいえばこの目先の局面では下に走らないことで、短期筋からの買い戻し圧力も強まるかもしれない。私はドル円ショートを84.90でクローズした。
本日は東京市場のお昼過ぎに、日銀がレートチェックをおこなっている話しが伝わってきた。さらに夕方には財務大臣の会見があるということもあったのか、ドル円は85円台後半、ユーロ円も110円後半まで戻している。すぐにまた急落して元のアジア時間のレベルに戻してきたが、当面はこのような動きには十分に注意してかからねばならない。
株価の調整が本格化すればクロス円も下向きに影響を受けてしまうだろう。ユーロ円は109円台前半であるが、次の下値メドは6月末に欧州危機が盛んに叫ばれていた時につけた107.27となる。これをブレークしてくると、メドらしいメドもないので、じっくり時間をかけて心理的な節目である100円を目指す展開へ移行していくことも十分にありえる。
この鍵を握っているのが株価動向だ。私は今晩の米国市場オープンを待っている。株の下落が一服となれば様子見することにするが、もしもさらにズルっとくるようであれば、ユーロ円が先ほど戻したあたりをバックにして、売り込んでいこうと考えている。
日本時間 19時10分
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