世界のマーケットが大荒れに荒れている。
5月20日のニューヨークダウは一時、前日比300ドルを超える大暴落となっている(東京時間では5月20日深夜~21日未明)。
ドイツが導入した空売り規制が欧州全域に広まれば、欧州から投資資金が流出するという見方がリスク回避の動きを加速させており、さらに米国の新規失業保険申請件数が市場予想を大きく上回るなど、弱い経済指標の発表が相次いだこともそれに追い打ちをかけた。
そして、もちろんその背後には、ギリシャをはじめとした一部欧州諸国に対する財政懸念が大きく横たわっている。
■リスク回避で円全面高!
為替市場では、このところ”下落の主役”だったユーロ/米ドルは比較的落ち着いた動き。ユーロ/米ドルは5月19日に1.21ドル台をつけたが、東京時間5月21日午前1時台現在では、1.23ドル台をつけており、底割れとはなっていない。
為替市場で強烈に進んでいるのはリスク回避の円高だ。リスク回避で米ドル高も進んでいるが、それ以上に強いのは円であり、円全面高の様相となっている。
世界の通貨 VS 円 30分足
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨 VS 円 30分足)
そして、原油価格も下がる中、特にひどく下がっているのが資源国通貨の豪ドルやカナダドルだ。豪ドル/円は一時73円割れ、カナダドル/円は84円割れとなっている。
個人投資家に人気の豪ドル/円などはほんの2~3日前に81円台をつけていたのだから、オドロキの大暴落といえる。
そして、原油価格も下がる中、特にひどく下がっているのが資源国通貨の豪ドルやカナダドルだ。豪ドル/円は一時73円割れ、カナダドル/円は84円割れとなっている。
個人投資家に人気の豪ドル/円などはほんの2~3日前に81円台をつけていたのだから、オドロキの大暴落といえる。
豪ドル/円 1時間足
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/円 1時間足)
なお、ザイFX!連載陣の一人、松田哲さんは5月19日のザイFX!掲載コラムで
オージー(豪ドル)に関しての「キャリー・トレード」は、現在、飽和状態を迎えている、と考えている。つまり、オージー(豪ドル)/米ドル、オージー(豪ドル)/円に関しては「これから大きく下落する可能性がある」と見ている(「大相場となっているユーロ/米ドル。下値ターゲット0.86ドル説の根拠とは?」より)
と警告を発していた。
また、米ドル/円は一時、88円台をつけるまで下落している。
ただ、大きく下がっているだけに、一時的に反発した時もかなり激しく、本稿執筆の最中にも豪ドル/円をはじめとして、今度は円安方向へ大きく動いている状況だ。
乱高下状態の今の相場は、とにかく売れば儲かるというような簡単な話でもない。値動きが大きいだけに、うまく立ち回ればトレーダーにとっては大儲けのチャンスとも言えるが、ポジションは小さめにして慎重にトレードした方が無難だろう。
(ザイFX!編集部・井口稔)
なお、ザイFX!連載陣の一人、松田哲さんは5月19日のザイFX!掲載コラムで
オージー(豪ドル)に関しての「キャリー・トレード」は、現在、飽和状態を迎えている、と考えている。つまり、オージー(豪ドル)/米ドル、オージー(豪ドル)/円に関しては「これから大きく下落する可能性がある」と見ている(「大相場となっているユーロ/米ドル。下値ターゲット0.86ドル説の根拠とは?」より)
と警告を発していた。
また、米ドル/円は一時、88円台をつけるまで下落している。
ただ、大きく下がっているだけに、一時的に反発した時もかなり激しく、本稿執筆の最中にも豪ドル/円をはじめとして、今度は円安方向へ大きく動いている状況だ。
乱高下状態の今の相場は、とにかく売れば儲かるというような簡単な話でもない。値動きが大きいだけに、うまく立ち回ればトレーダーにとっては大儲けのチャンスとも言えるが、ポジションは小さめにして慎重にトレードした方が無難だろう。
(ザイFX!編集部・井口稔)
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