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今井雅人の「どうする? どうなる? 日本経済、世界経済」

9月からの上昇が一巡したユーロ/ドルは、
11月FOMCまでは高値圏での乱高下か

2010年10月21日(木)13:08公開 (2010年10月21日(木)13:08更新)
今井雅人

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先週のコラムで、米ドル安が進んでいるというお話をしました「ヘッジファンドが年末に向けて勝負してくる時期で、米ドル安が崩れる可能性は低い」を参照)

 今週はユーロ/米ドルに焦点をあてて、その点についてもう1度考えてみたいと思います。

■6月以降、1500ポイントの上昇が2回あった

 ユーロ/米ドルの上昇トレンドは今年6月から始まっていますが、その中でも2度のトレンドが起きています。

 1度目は6月から8月にかけてで、6月7日に1.1877ドルの安値をつけてから、8月6日に1.3334ドルの高値をつけるまでの期間です。

 この間に、ユーロ/米ドルは1457ポイント上昇しました。
ユーロ/米ドル 週足
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 週足

 そして、2度目は9月から10月にかけてで、9月10日に1.2644ドルの安値をつけてから上昇トレンドが始まり、10月15日には1.4159ドルの高値を記録しました。

 この間の上昇幅は1515ポイントで、多少の誤差はあるものの、2度ともほぼ1500ポイント上昇するという結果となっています。

 私はいつも相場には類似性があるということを言っていますが、今回、上昇がほぼ似たような幅となっていることは非常に興味深いと思います。
■ユーロ/米ドルは高値圏で乱高下する展開になりそう

 続いて、シカゴのIMM通貨先物ポジションの状況を見てみましょう。

 すると、ユーロロング(ユーロの買い持ち)が積み上がってきており、ポジション調整が起きてもおかしくない状況にありました
IMMの「ユーロ」のポジション動向
(詳しくはこちら → 経済指標/金利:シカゴIMM通貨先物ポジションの推移

 その結果、ユーロ/米ドルは10月15日につけた1.4159ドルの高値から500ポイント近く下落しました。

 大雑把にいえば、9月10日の1.2644ドルから始まった上昇局面が終わったのかなという感じがします。

 ここからは、また次の展開を探る時期に入ってきていますが、11月2~3日に行われるFOMC(米連邦公開市場委員会)が1つのポイントとなる可能性は十分にあると思っています。

 それに関しては、また来週のコラムでお話したいと思っていますが、とりあえずはそれまで、ユーロ/米ドルは高値圏で乱高下する展開になりやすいのではないかと思っています。

 このように、相場にはある程度の類似性と規則性があることが多いので、過去の動きについて日頃からよく見ておくことが大事だと思います。

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