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田向宏行
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陳満咲杜の「マーケットをズバリ裏読み」

「ダマシ」シグナルが「ダマシ」でなければ
来週前半は米ドルの反騰が見られそう!

2009年07月03日(金)19:03公開 (2009年07月03日(金)19:03更新)
陳満咲杜

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■「ダマシ」が多発している現在の為替相場

前回のコラムで指摘したように、利上げ観測後退で米ドルは短期的に弱含みとなっていたが、7月2日発表の米国の雇用統計は大幅に悪化したにもかかわらず、米ドルは下げ止まりの様相を見せている「米国債市場安定化はドル買い材料だが、利上げ観測後退で短期的にドル弱含みか」参照)

 このような状況下で、足元の相場は保ち合いを形成しており、テクニカル的にはいわゆる「ダマシ」を多発させている。トレンドの進行を期待するスイングトレーダー(※)を泣かせる市況であると言える。

(※編集部注:「スイングトレーダー」とは、数日間にわたる短期売買を行うトレーダーのこと)

■最近の英ポンド/米ドルが典型的な「ダマシ」の一例

 典型的な例は、最近の英ポンド/米ドルであろう。

 英ポンドは6月30日に1.6600ドル台に乗せ、これで1.6200~1.6600ドルのレンジをブレイクし、本来ならば上昇トレンドが加速するはずであった。ところが、この日に年初来高値を更新したにもかかわらず、一転して反落し、陰線引けとなり、典型的な「ダマシ」となった。
英ポンド/米ドル 日足(クリックで拡大)
(出所:米国FXCM

 さらに、6月3日高値から引いたレジスタンスライン(赤)、ならびに6月8日安値から引かれたサポートライン(赤)によって形成された「トライアングル(三角保ち合い)」をいったんブレイクしたものの、今度は一転してサポートラインを下抜けた。やはり「ダマシ」としか思えない。

■「ダマシ」ほど正確なシグナルはない?

 一方で、「ダマシ」ほど正確なシグナルはないと主張するトレーダーも多い。

 それというのは、6月5日の回に指摘したように、法則どおりに動かずに逆へ行ってしまった場合には、そちらへついて行けば、なまじ法則どおりに取引するよりも、成功する確率が高いという「逆法則」があるためだ「ドル/円以外でドル安がさらに進行。流れに逆らわず、相場は相場に聞け!」参照)

 「ダマシ」自体が、より確率の高いシグナルとなり得るわけなのだ。

 それでは、他の通貨ペアではどうなるか?
ユーロ/米ドル 日足(クリックで拡大)
(出所:米国FXCM

(図2)はユーロ/米ドルの日足チャートであるが、5月22日高値(a)、6月3日高値(b)、6月11日高値(c)はすでに「三尊型(※)」のパターンを示していた。

 ところが、7月1日高値(d)が6月11日高値を上回ったため、本来ならば「三尊型」の崩壊につながって、これが強い上昇を示すシグナルとなるはずだった。

 それにもかかわらず、この日の上昇は限定的となり、終値ベースでは6月11日の高値を下回った。7月2日の大幅反落が直近6営業日における安値更新となっていて、7月1日の値動きが「ダマシ」である可能性を一層強くさせている。

(※編集部注:「三尊型(ヘッド&ショルダー)」はチャートのパターンの1つで、天井を示す典型的な形とされている。仏像が3体並んでいるように見えるためで、人の頭と両肩に見立てて「ヘッドアンドショルダー」と呼ぶこともある)

■「ダマシ」シグナルの信ぴょう性を高くするには?

 そうなると、ユーロ/米ドル、英ポンド/米ドルともに、「ダマシ」シグナルの発生が米ドルの反騰を示していることになるから、ドル・インデックスで同じサインが確認できれば、より信ぴょう性が高くなる

 下に示した(図3)で、ドル・インデックスのチャートをご覧いただこう。

 ドル・インデックスを見ると、6月26日、29日、30日のローソク足の組み合わせ(四角に囲まれた部分)が「明けの明星(※)」のパターンを示していることがわかる。これは反転の勢いがつくことを示唆するものだが、翌日は大陰線となり、「明けの明星」を否定しようとするものだった。

 幸い、7月2日の米ドルの大幅反騰によって再び「明けの明星」を肯定し、7月1日が「ダマシ」であることを示している。従って、ユーロ/米ドル、英ポンド/米ドルで示されたシグナルの確実性の度合いは一層高まったことになるだろう。

(※編集部注:「明けの明星」とは、下降相場から上昇相場への転換点に出現するローソク足のパターンのこと)
ドル・インデックス 日足
 基本的に、「ダマシ」の発生は後にならないとわからないが、事前にまったくその兆しがないということではない。もっとも有効なアプローチは、主要通貨ペアがすべて揃って同じパターンを出しているかどうかを確認することだ

 つまり、もし主要通貨ペアのパターンが「ダイバージェンス(※)」の様相を呈しているならば、取引に慎重なスタンスを取ったほうがよいということになる。

(※編集部注:「ダイバージェンス」とは、上昇が続いているのに、テクニカル指標が下落し始める現象のこと。もしくは、その逆の状態。トレンド転換のサインとしてとても重要)

■豪ドルは対米ドルで、目先は弱含みとなる?

 それでは、この間において、他の主要通貨ペアはどうなっていたか?
豪ドル/米ドル 日足
(出所:米国FXCM

 豪ドル/米ドルは、6月30日に、6月19日の高値を一時越えていたが、その日は結局「陰線引け」となって、豪ドルの上昇モメンタムの欠如を示すものとなった。

 このシグナルは「ダマシ」とまでは解釈されないものの、ユーロ/米ドル、英ポンド/米ドルの値動きと合わせて見れば、相場のバランスの変化が読み取れる

■ドル・インデックスを見ても米ドル/円はわからない!?

 そのほか、米ドル/加ドルのリバウンド・トレンドの継続や、米ドル/スイスフランの保ち合い相場形成は、ともに米ドルの底固さを示唆しているものだ。

 つまり、一本調子に米ドルの安値を追えないということを意味するサインとなるだろう。
(出所:米国FXCM

 7月3日は米国市場が休場のため、静かな値動きになるだろう。しかし7月第2週(6~10日)は、少なくとも週前半においては米ドルの反騰が見られるのではないだろうか?

 「ダマシ」のシグナルが、「ダマシ」にならなければの話だが…。

 最後に、ここで米ドル/円を例として挙げていないのは、米ドル/円の値動きとドル・インデックスのパターンはかけ離れる習性があるためだ。米ドル/円とクロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)相場は論外である。
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