鬼頭 チャートはどうやって見ればいいんでしょうか?
今井 すごくシンプルに考えればいいと思うんですよ。ローソク足と移動平均線とトレンドライン、最初はこの3つだけでいいでしょう。
■移動平均線が上向きなら買い、下向きなら売り
移動平均線が上向いている時は上昇トレンド、下向きになると下落トレンド、横ばいの時はもみ合いです。僕は25日移動平均線が好きなんですが。
また、移動平均線とローソク足の位置関係は、上昇トレンドであれば、ローソク足は移動平均線より上、下落トレンドであれば、ローソク足は移動平均線より下にあります。
それで、移動平均線が上向いている時は基本的に買いから入りましょう。これが下向きになったら売りから入りましょうということです。

鬼頭 なんか簡単そうな気がしてきました。
今井 そして、長い期間のチャートと短い期間のチャートを組み合わせて見るといいでしょうね。長い期間のチャートで全体的な流れを見て、短い期間のチャートで実際に取引するんです。
たとえば、日足と1時間足を見るといった感じですね。デイトレだったら、1時間足と10分足でもいいと思いますよ。
■トレンドラインはこうやって引け
鬼頭 トレンドラインとはどういうものですか?
今井 たとえば、下のチャートのAですが、ここでローソク足の頭を結んでいくと、斜めのラインが引けますね。これがトレンドラインです。
トレンドラインは結ぶ点が2つ以上あれば引けます。点が3つ、4つと多ければ多いほど、そのラインが強い意味合いを持ちます。

上のチャートのBのラインは通過する点が1つしかないですが、こういう時はAのラインに対して、平行にラインを引けばいいんです。
鬼頭 これは下がってるチャートだから、さっきの話だと売れば儲かりますよね? どの時点で売れば良かったんでしょうか?(「鬼頭あゆみがFXにチャレンジ!(2) ~FXでは外貨を買うだけでなく、円も買える!~」参照)
■投資家の心の中を想像しながらトレードすべし
今井 自分で投資家の心の中を想像するといいんですよ。私がもし買っていたら、どうなるかな~と。買ってる人は上がらなくていやだろうなとか。
そうすると、AのラインとBのラインの間で、いったん下がったとしても再び上がるような動きを続けていたものが、C点ではラインを完全に割り込んで下がっていますよね。こういう値動きを見て、この状態になったら買ってた人は売るだろう、投げるだろうな~と思えるようになったらいいんです。
鬼頭 ちょっと意地悪な感覚ぐらいでいいんでしょうか…。
今井 それと、斜めのラインだけでなく、横に引くラインも大事ですね。11月27日にいったん、95円付近まで下がってきたものの、そこから反発して上がっているでしょう。この95円のところに横のラインを引きます(Dの点線のライン)。
今井 すると、C点ではこの横のラインも完全に割り込んでいますよね。だから、このチャートでは、C点がズバリ、売るべきポイントだったと言えるでしょうね。
鬼頭 わかったような気がします…。だけど、もうちょっと勉強が必要かな。
今井 チャートを見て取引するには感性を磨くことも大切ですね。のべつまくなしにいつも取引していてはダメなんです。チャートを見ていて、「あっ!」と思う瞬間があることが大切。C点のようなところで、「あっ、下がる!」と思って売るのが理想的です。
鬼頭 ほかにFXを取引する上で、気をつけた方がいいことはありますか?

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