ロンドンとニューヨークでもコロナ感染の拡大が目立ってきて、やっぱり新種株による流行は避けられないとの見方が強まった。マーケットはリスク回避が強まり、東京時間だけでも日経平均株価は600円以上も値下がりして、27000円だいまで下がってきた。この時期に27000円台まで下落してくると、今年の年足がどうなるのかが気になるところだ。
今年の日経先物の始値は27505円である。これよりも上で今年を終えれば、2021年は陽線だったことになる。そうでないと今年は陰線となって、株価は値下がったことになる。業者にとってはここ数百円の値幅が大事だと言うことになる。
なんとか持ちこたえてもらいたいといったところだろう。ちなみに今年の日経先物の安値は26845円である。これとてもすでに視野に入ってきているようだ。残り2週間足らずの間に、底割れをしてもおかしくはない。
そのようなリスクオフに加えて、バイデン政権の目玉政策である大型歳出をともなうBBB法案の行方が怪しくなってきた。上院では与野党が拮抗している中で、民主党の中から反対意見が出てきたのだ。ただしマンチン議員の言っていることは、最初からずっと変わっていないだけなのだが。
これまでこれを歓迎してリスクテークしてきた面も強いだけに、半額に減らされただけでもショックなのに、それが飛んでしまうのでないかとの悲観的な見方も強まった。リスク回避で世界的に株価は大幅やすするのにともない、リスクに敏感とされるユーロ円も127円台のミドルまで押し込まれた。
私もドル円でも売ってみようと思ったのだが、いかんせん、ここ最近のコアレンジである113.30から113.70の間を抜けきっていない。だからドル円単体では動意に欠けるものがある。代わりにユーロドルでも売ろうとも思ったが、ユーロの方はドイツ連銀のメンバーが利上げをプッシュするような発言をしていたので、ユーロの腰は強い。
ニューヨーク時間になると、BBB法案は妥協が図られ、修正されるのではないかという楽観論も出てきたようだ。それで米国株は大幅安から回復し、目先の底を打った形となっている。ユーロ円も大底から反転。128円台まで値を戻してきている。
今日もマーケットの材料が少ない。その分だけコロナ感染とBBB法案の動向に関心が集まる。ウワサだけでも動きやすい相場状況になっているので、チョッピーな動きにも要注意だ。
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