今年に入ってからのマーケットの心配は、インフレとコロナ感染だったが、それにウクライナ情勢が加わったかたちとなっている。そのうちコロナの感染拡大がようやくピークアウトしてきたようで、各国は規制緩和に動き出している。
ドル金利はようやく今年の利上げもある程度はやむなしということで、金利水準も落ち着いてきた。そしてウクライナ情勢も15、16日にも進行ということだったが、当面は外交交渉を続けると言うことで紛糾は先送りになったようだ。
夜中に発表されたFOMCでの議事録は想定の範囲内のものであり、市場を安心させた。雇用環境の良さとインフレの心配が確認され、利上げのペースを前回の利上げ時よりも速めるべきだとの見解が示された。
もっとタカ派的な議論もされていたかと考えられる向きもあったが、サプライズはなかったといえよう。ちょっと過度にタイトニング傾向を恐れていたせいもあって、リスクの巻き返しが起こった。ドルの金利が短期も長期も低下したので、ドル相場の上昇も一服。それらを好感して米国株は急伸した。
ドルの短期金利では年内に7回分の織り込みから6回分まで減退した。6回分と言うことは150ベーシスポイントである。3月からのFOMCで毎回25ベーシスずつ引き上げるという方法もあるが、それでは足下に差し迫ったインフレの脅威を 押さえ込むには足りないだろう。同じ150ベーシス上げるのであれば、速めにドカっと上げる方がより効果的であろう。
インフレ対策だというFRBの以降も示せるというものだ。3月、6月で50ベーシスずつの利上げが必要と思われるが、いよいよ迫る3月FOMCでは25ベーシスしか上げないようなことが起こると、それはマーケットにかなりの失望感を与えることになりそうだ。
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