先週末はウクライナが停戦協議を申し込んだことに対して、ロシア側がそれを条件付きで受け入れそうだということで地政学的なリスクが減退した。依然として各地に爆発音などが響き割っているので紛争が終結したわけではないが、マーケットではリスクの巻き返しが起こった。
欧州株を始め、米国株も大幅高に。今年最大の上げ幅を演じた。日経先物も木曜日のつけた25540円の安値から1500円も値を戻している、原油相場も1割弱の押し込みが見られ、いちおうの落ち着きを取り戻した格好となっている。
リスクの巻き返しはリスクに敏感とされるクロス円に強く出た。先週は127円台まで押し込まれていたユーロ円も、130円台まで復活。そのまま高値引けしている。ユーロ円の上げ下げはそのほとんどがユーロドルで吸収されたみたいで、1.11台割れ寸前のところから1.13台まで戻している。ドル円はついでにという感じで、あまり主体的な動きは示していない。
週末にどうなるかはわからないので、市場は不安定のままだった。週末にロシアを決済機構から閉め出すことを決めたが、一方ではウクライナとロシアが国境近くで停戦に向けての協議を開始するという。週明けは朝から思い切りリスクオフで始まったが、その後の行方も予断を許さない。
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