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西原宏一_メルマガ取材記事
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陳満咲杜の「マーケットをズバリ裏読み」

中国当局がユーロ資産売却を検討?
中国五千年の知恵をバカにするな!

2010年05月28日(金)18:42公開 (2010年05月28日(金)18:42更新)
陳満咲杜

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■自信をもってユーロの安値を拾えたワケは?

 依然として、ユーロ安は為替市場のメイントレンドではあるが、変化の兆しも確実に表れ始めている。

 5月25日(火)、米国株急落に伴ってユーロ/円は年初来安値を再び更新したものの、ユーロ/米ドルは5月19日(水)につけた直近安値を更新できなかった。

 これは、ユーロ売りモメンタムの低下を示唆するものと受け止められていた。

 そして、5月26日(水)の1つの報道が、筆者に行動を起こさせる材料となった。
ユーロ/円 日足
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/円 日足
ユーロ/米ドル 日足
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 日足

 足元で、ユーロ/米ドルとユーロ/円はかなりの売られ過ぎとなっていて、逆張りのチャンスを探る状況にあったが、この報道を材料として、自信をもって安値を拾えたのだ。

 それは他ならぬ、英FT(フィナンシャル・タイムズ)紙の「中国当局がユーロ資産売却を検討」という報道だ。

 この報道を受け、ユーロ/米ドルとユーロ/円は再び売られる展開となったが、ともにそろって直近安値を更新できなかった。これこそが確実なサインとなる

 なぜなら、中国当局の行動パターンを考えると、この種の報道の真贋を判断するのはそう難しいことではないからだ。

 具体的なロジックは、筆者のブログ「為替の真実」に書いたので、ここでは詳説を省くが、この程度の報道の内容を鵜呑みする者は、あまりにも中国五千年の知恵をバカにし過ぎている。

■相場のことは素直に相場に聞けばよい

世界一の外貨準備高を有する中国がユーロ資産を売却すれば、それこそ、ユーロにとどめを刺すような出来事となる

 もし、報道内容のとおりならば、ユーロは暴落に次ぐ暴落が続くような展開になるはずだが、実際のところは安値を更新できずにいて、このことが何よりも真実を物語っている。

 従って、筆者は5月27日(木)にユーロ/米ドルのロングポジション(買い持ち)を建てた。

 また、5月26日(水)に見た株式専門番組で、出演者全員が暗い顔でNYダウ指数の急落を心配し、日経平均株価の下値リスクを強調していた。その中には、つい最近まで楽観論を繰り返していた人も複数いた。

 これは、株をショートポジション(売り持ち)にしている筆者にとっては心強い。だが、米ドル/円の「意外」な底堅さを考慮して、いくつかのポジションを利食い、買い戻すことにした。

 要するに、相場は誰よりも賢く、どんな強い集団よりも真実をよく知っているのだから、相場のことは素直に相場に聞けばよい

中国発のビッグな悪材料に反応しなくなったユーロは「買い」で、株式相場よりもリスクに敏感である米ドル/円の底堅さを見て「株式市場の反発はある!」といった考え方だ

 5月27日(木)の米国株の大幅な切り返しを見ていながら、米国株のポジションをロングにできなかったことを、筆者は後悔しているほどだ。
■ITバブル崩壊“前夜”と今では何が違うのか?

 ところで、前々回のコラムでドルインデックスの月足チャートを提示し、2009年11月からの連続6カ月の米ドル上昇は、1999年以来だと述べた「ユーロもポンドも夜明け前で『陰の極』。米ドルの上昇がニセモノと考えるワケは?」を参照)

 ここで、1999年当時との違いをまとめてみたい。

 まず、ドルインデックスの連続6カ月上昇はマレであるということを強調しておく。このような状況になったのは、ファンダメンタルズで何らかの「衝撃的」な材料があったとしか思えない

 1999年当時、米国サイドは利上げ周期に入っていたが、ユーロサイドは逆に利下げを敢行していた。その上、米国の成長率と株価のパフォーマンスははるかにユーロ圏を上回っていた。

 それはあのITバブル崩壊の“前夜”で、米国への資金流入がバブルのクライマックスを迎えようとした時期であった。

 一方で、現在の米ドル高・ユーロ安が、財政懸念のある「PIIGS(ポルトガル・アイルランド・イタリア・ギリシャ・スペイン)」のせいであることは言うまでもない。

 2000年のITバブル崩壊と、その後の米ナスダック指数の惨状はご存知のとおりだが、実は、ドルインデックスは3カ月の調整を経て再び上昇していた

 なぜ、米ドルの上昇トレンドが続き、その後の調整があっても2002年まで高値更新が続いたのだろうか?

■ドルインデックス自体のサイクルを読み取ることが重要

 ファンダメンタルズの理由を説明するにはいくらスペースがあっても足りないぐらいで、ここでは省略させていただくが、もっとも根本的かつ単純な理由を説明するならば、「当時のドルインデックスが上昇サイクルにあった」ということだ

 その他の理由はすべて二の次で、決定的なものではない。

世の中、もっとも根本的なことはもっともシンプルであり、もっともシンプルなものはもっとも根本的な要素である。相場も一緒だ

 言い換えれば、ドルインデックス自身のサイクルが米ドルの高安を決める根幹であって、ファンダメンタルズはその確認材料に過ぎない。従って、ドルインデックス自体のサイクルを読み取り、それに沿って物事を考えることが大事だ

 ここで、ドルインデックスの長期チャートを見てみよう。

前々回のコラムでは、2007年頃から現在までのものしか示していなかったが、以下のチャートはほぼ最初からのものなので、ドルインデックスの動きの全貌をよくつかめる「ユーロもポンドも夜明け前で『陰の極』。米ドルの上昇がニセモノと考えるワケは?」を参照)
ドルインデックス

ドルインデックスは2008年に70.79まで下げており、その当時の相場の雰囲気が今とは180度異なり、米ドル安一辺倒であったことも忘れないでいただきたい

■ドルインデックスはこれから安値更新へと向かう!

 話が長くなったが、ドルインデックスのサイクル(内部構造)を考えると、筆者の結論は単純かつ明確だ。

 1999年当時とは異なり、現在はドルインデックスのサイクルが下落変動の中にあって、6カ月連続で米ドル高となっても本格的な米ドル高とはならない

ドルインデックスはこれから、むしろ安値更新へと向かうはずで、それは「PIIGS問題」が深刻化するかどうかとは関係なく、来たるべき主流となるだろう

 皆さんの中には「ファンダメンタルズから考えれば、そんなことはあり得ない」と思われる方もいらっしゃるだろう。そのような方は、もし2000年の状況下に置かれたとしても、同じことを言っていたはずだ。

 なぜなら、米国のITバブルとその崩壊で、米ドルに上昇する要素はなかった。

 それどころが、エンロン事件のような会計粉飾や9・11テロがあっても、さらに米ドル高が続いていたのだから、彼らのロジックで投資を行っていたならば、何回破産しても足りない。

 繰り返すが、サイクルに沿って考えることが重要なのだ。

 この話の続きはまた次回に!

(2010年5月28日 東京時間13:20記述)
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