FOMCでの利上げに続いて、イギリス中銀や台湾中銀も利上げを決行した。既定路線に乗った利上げでもあったので、市場にサプライズは少ない。しかもウクライナ情勢が落ち着くではないかとの楽観的な観測ばかりが先立った。
そのうえ懸念されていたロシア国債の利払いがドル建てでなされたというのだ。それをもってマーケットはリスクテークの流れが復活した。米国株はそのまま高値圏で終了した。
同じくリスクに敏感とされるクロス円も買いが強まった。ユーロ円は131円台の後半まで買い進まれ、そしてユーロドルも1.11台に乗せる局面もあった。しかし原油相場も再び100ドル台に乗せてくるなど、ウクライナ紛争やインフレにピリオドが打たれた訳ではない。
ドル円はアジア時間に119円台をつけたのをトップにして、その後はずるずるの展開となった。目先の達成感があったのだろう。FEDも利上げを敢行したし、当面の大きなイベントはない。達成した後の高いところはどうにも買い向かっていく気がしなかった。
かといって長いスパンで見た場合のトレンドは変わっていないと思うので、積極的にショートにしておこうとも思わなかった。ここしばらくはドル円の高値圏での推移を見守っていくしかないだろう。ポジション調整などで深押しするステージがあったとしたら、そこは買い場と思って買い向かいたいところだ。
日銀は相変わらず何もしなかった。日銀の発表に向けて形式的なリスクテークも入ったが、これは機体ベースというよりも、日銀イベントと言うことでいつもと同じパターンである。とりあえずリスクテークに構えてみるだけである。
ちょっと気持ち悪いのはユーロドルの上昇である。いくらクロス円が高いからといっても、上がりすぎのような気がする。ウクライナ期待もあるのだろうが、ユーロロングではついて行きたくはない感じだ。
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