すでに50ベーシスずつの利上げが数回続くことが見込まれている状況のなかで、アメリカのCPIの発表となった。結果は予想をやや上回ったものの、インフレ進捗のペースは鈍っているのが確認された。ファーストアクションでは金利上昇に向かったが、すぐに低下。ドルも同じような動きをする。米国株もショートカバーの契機を得たようだ。
私も数値が出ると同時にドル円を少し買ってみたのだが、利食い損ねた感が強い。高値は130.80くらいまでつけたのだが、そのあたりでは手が出せるわけもない。もっと上がるかもと考えているからだ。そこから下がり始めると、まったく戻しはつくらなかった。
スピードがのろい分だけ、成り行きで売っていくわけにもいかなかった。結局は買ったレベルと同じようなところでしか売ることができなかった。なんだか時間を掛けただけ無駄であった。
そしてFEDのメンバーが利上げのペースを速めるように必要性を強調したので、米国株は反転・下落を強いられることとなった。マーケットはリスク回避に向かい、ドル円、ユーロ円は頭が重たくなった。またドル金利の低下はいっそう激しくなってきた。
またラガルド総裁もユーロの7月利上げに前向きな発言をしていたことで、ユーロドルの下値は限定的だった。だがECBの利上げは消極的な姿勢が目立つため、急反発ということはない。
さて今晩はPPIである。重要度でいえばCPIよりも重要である。CPIよりも先行性があるので、回り回って後ほどインフレの見方に影響を与えるからである。市場の予想も高めのものが準備されており、プラス0.5%を上回ることが期待されている。昨日、ドルが上げきれなかった分、今日は上げるだけの余地が残っているように思える。
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