昨日は中国が入国審査の基準を緩めると発表したので、アジア株はラリーした。日経平均株価も27000円台の大台を回復し、欧州株も高く始まった。それをうけて欧州時間ではクロス円の買いが入った。ドル円がアジア時間の後半から上がってきたのも、こうしたクロス円の上げの仕込みであったのかもしれない。
そしてユーロ円は6月に入ってから2回ほど高値トライをしているが、その両方とも144.25辺りで止められている。しかるにそこがテクニカル的に重要なレジスタンスを形成していることになる。144円台に乗せてきて、そのゾーンの挙動に注目が集まった。
もちろんここで再度止められるくらいならば、そこでは巨大な売りものを誘発してしまう。トリプルトップだということになって、売っておくべき根拠を与えてしまうからだ。 しかし米国の経済指標はそのムードを一気に冷やした。
コンファレンスボードの景況感指数が予想を大きく下回ったのだ。予想自体が低めだったのに、それよりも低かったのは相当に消費者マインドに悪影響が出ているということだ。米国株は連日のラリーの後だったと言うこともあって、その利食い売りもかさんで下げが加速した。そして上昇基調だったドル金利も、その流れがストップした。
ユーロ円はやはり容易に上抜けはできなかった。高値は144.27までで今年の最高値を更新したとは言え、形の上ではトリプルトップをかたち作ったことになる。その後はニューヨーク前半でユーロ円は143円ちょうど近くまで押し込まれている。
ドル円に関しても136円台に乗せてきてはいるが、ここは大きく抵抗しそうだ。136円台は売りゾーンになりつつある。少なくとも短期的なトレンドフォロー以外では、ここでロングにしてはいけないのだろう。
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