インフレ懸念は欧州市場にも不安が拡がった。ECBの関係者もインフレの放置を許さないという内容の発言をしだしたのだ。これでユーロ金利は短期も長期も上昇。次回の金利会合では50ベーシスの利上げでは足りないというムードが醸成されてきた。
それでパリティを割り込んでいたユーロドルも買い戻されて、ドル買い一辺倒だったのに歯止めがかかった格好となった。ドル円もアジア時間には139円台のせを目指す動きがあったが、これもやや頭打ちの形となった。
米国株も下げ止まった格好だが、まだまだマーケットでの消化具合は進んでいないように見える。それだけパウエル発言がもたらした爆弾は大きいと言うことだ。
週明けはドル円の上げで始まったが、私もむろんロングで参戦した。焦るほどのドル買いが出るかとも思っていたのだが、ドル円の上げはスピードを伴うものではなかった。破壊力はまったく感じられなかった。
欧州序盤ではドルの利食い売りが優勢となってきたので、相当にドルロングもたまっていたのがわかる。トレイリングというわけではないが、私もゲットアウトせざるをえなかった。
欧州時間でユーロの金利上昇にともなうユーロ買いが強まると、ユーロ円の利食い売りも底打ち。そこからドル円も再び138円台の後半まで駆け上がったのである。よくも戻してきたものだと思えるほどだ。
今夜はドイツのCPIが出る。前回は大いにマーケットを騒がしたのが記憶に新しい。ドイツ国内の燃料価格や電気料金も上がっていることなので、インフレ指標には要警戒だ。ユーロがショートカバーを巻き込んで一段高するかもしれない。
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