アメリカのPPIが予想を上回った。これにあまりマーケットは反応しなかったが、PPIに3ヶ月ほど遅れてCPIに影響を与えるのは明らか。来年初旬のCPIでの高水準での張り付きを連想させる。
ということは来年のFOMCの2月会合、3月会合でも利上げのペースを積極的に落とすには根拠が欠けることにつながるかもしれないのである。先週の雇用統計でも見たとおり、労働環境は逼迫している。これではあまり利下げペースの鈍化の理由は見当たらない。
PPIがこうだと今夜のCPIもあまり当てにならない。仮に低い数字が出たところで、それを理由にして利上げペースの鈍化は起きにくいと考えられるからだ。次回の11月会合
での75ベーシスの利上げは必至。そのうえ12月会合も75ベーシスの利上げが望ましいようにも思える。中間選挙が終わったからと言って、インフレ対策への圧力が鈍ることはないだろう。
ドル円はアジア時間のうちに146円台に乗せてくるも、マーケットにはさほどの緊張感もなかった。よく言われるように上昇のスピードが鈍いからだろう。欧州時間ではほぼ一方的にドル円は上がり続け、ニューヨーク序盤では146円台の中盤まで来た。それでPPIの発表を計域に146.90まで上がってしまった。一方でユーロドルは小動き。ポンドも長期債の購入の話しが静まったようで、それほどもポンド売りになっていない。
ドル円で急激な上昇が見られない限りは、日本の金融当局を刺激することは少ないだろう。しかるに高いところでもロング攻めするしかないようだ。注意すべきなのは調子に乗って急上昇をしたときだ。そんなときは何もニュースに出てなくても、ドル円のロングは外したいところだ。
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