ECBが75ベーシスポイントの利上げを行ったが、これはあくまで予想通り。出遅れていると考えられていたECBの利上げペースだったが、「今後数回にわたって」の文言が取り払われることとなった。強力な利上げを繰り返さないとインフレ対策に追いつかないと思われていただけに、意外なスタンスの軟化に映った。
そのためユーロ相場は軟調地合いとなって、ユーロドルは再びパリティ割れとなった。利上げに関してこれだけ低姿勢だとユーロを買っていくことはできないということだろう。 アジア時間にユーロドルは前日の高値を抜けてきたが、1.01台には届かず。その後は1.00台のミドルでぶらぶらしていた。私としてはユーロの利上げの勢いに疑問を持っていたので、ユーロをショートに振ってみることにした。
それがうまくはまった格好だが、思ったほどの値動きは得られなかった。失望もともなってユーロが下げるのならば、0.98台とかまで差し込んでもよさそうなものなのに。しかしユーロドルは安値張り付きとなって、なかなか戻らない。ニューヨーククローズまでにはいったんは益出しの買いをやったが、またどこかで売り直さなければいけないと考えている。
そして今日は日銀の会合である。前回はまさしく黒田総裁の発表直後に為替介入が行われたので、今回も注目を要する。いまだに低金利に拘っている姿勢が、補正予算を組んでまでインフレ対策を講じようとしている政府とは真逆ではあるのは確か。だれも猫の首に鈴をつけに行けない状態が、黒田総裁の任期満了まで続くのか。
日銀は金融政策を変えるはずもないが、そのニュアンスに変化は見られるのか。ECBと同じく文言に多少なりとも調整の余地を残す形となるのか。東京クローズ後の黒田総裁の会見が待たれる。
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