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志摩力男の「マーケットの常識を疑え!」

米ドル/円は、上値が重くなっていきそう。
米国の金利は、すでにピークを打っている!?
大きな下げ相場と、リスクオフの円高に警戒!

2023年03月16日(木)12:02公開 (2023年03月16日(木)12:02更新)
志摩力男

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YouTube動画「週刊!志摩力男」では、志摩さんがより注目しているテーマをピックアップし動画で解説します。動画を視聴したら、続けて最新コラムをご覧ください。

週刊!志摩力男


金融市場は突然の「システミックリスク」不安に襲われた

 金融市場は、突然の「システミックリスク」に対する不安に襲われました。

 3月10日(金)、全米第16位であるSVB(シリコンバレー銀行)が大量の預金引き出し要求に応えることができず、FDIC(連邦預金保険公社)の管理下に置かれることになりました。事実上の破綻です。3月12日(日)には全米第29位のシグネチャー銀行もFDIC管理下に置かれました。

 シリコンバレー銀行は、IT系スタートアップ企業との取引で知られ、2020年のコロナ以降、IT企業への資金流入が増えるに連れて、シリコンバレー銀行も預金額を急激に増やしました。

 しかし、2022年以降はIT企業が経営難から資金の引き出しに転じ、支払い要求に応えることが困難となり、手持ちの満期保有目的米国債等を210億ドル売却し、売却損18億ドル計上を余儀なくされました。

 そのため3月8日(水)に資金調達計画を発表したところ、かえって経営不安を呼び、資金流出に対応できず、当局の管理下に置かれることになりました。

 しかし、手持ち資産の多くは米国債、世界でもっとも安全な資産です。何かおかしなクレジット商品を持っているわけでもありません。流動性にさえ対応できれば良かったわけで、経営者がもっとプロフェッショナルだったら、破綻する必要はまったくなかったのではないかと個人的には思います。デュレーションのミスマッチで破綻した銀行はシリコンバレー銀行が初めてではないでしょうか。

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簡単には潰せない!? G-SIB26行のひとつクレディスイスに経営不安のウワサ

 こうした認識が広がるに連れて、米銀2行の破綻の原因は、マネージメントのミスなので、早晩マーケットはもとに戻ると見られていました。ところが、ビッグニュースが飛び込んできました。金融大手のクレディスイス経営不安のウワサです。具体的には筆頭株主であるSNB(サウジ・ナショナル・バンク)が追加支援を拒否しました。

 すでに株式の10%を保持しているため、それ以上の拡大は内規に反すると理由を述べましたが、それを額面通りに受け取る人はいません。クレディスイスの株価は一時30%近く売り込まれ、BNPパリバ、ソシエテ・ジェネラルといった他の欧州銀の株価も大きく売り込まれました。

クレディスイス株価 日足
クレディスイス株価 日足

(出所:TradingView

 クレディスイスは巨大な金融グループです。グローバルにシステム上重要な銀行をG-SIBと呼びますが、その中に入っています。リーマンショック以降、二度と金融システムを揺るがすような危機を招かないため、G-SIBに選ばれた26行に関しては、簡単に潰してはいけないという(暗黙の)了解があります。

2022 List of Global Systemically Important Banks (G-SIBs)

出所:FSB

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米金利の上昇ピークで円高警戒。大きな下げ相場到来の兆候はある

 為替市場では、「リスクオフ」と解釈され、米ドル/円、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)ともに大きく下げました。特にユーロ/円は一時5円以上下げました。

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足

(出所:TradingView

ユーロ/円 日足
ユーロ/円 日足

(出所:TradingView

 しかし、我々は、これらの銀行の困難をどのように解釈したら良いのでしょうか。たまたま個別の案件が重なっただけなのでしょうか。それとも、潜在的に積み上がっているバブル的なものすべてが終わりに来ているサインなのでしょうか。

 「バブルの終わり」という、わかりやすいストーリーを語るのは便利ですが、状況を的確に表しているのか、疑問も残ります。なにより四六時中「バブルが終わった」と言っていれば、いつかは当たります。

 私は、かねてより円に対して弱気でした。特にこの2年ぐらいは、日米金利差拡大もあり、米ドル/円は150円ぐらいまで円安が進むと予想し、そのとおりになりました。

しかし今は、潜在的に積み上がっている米ドルロングポジションをはじめ、さまざまなことを考慮しなければなりません。

 おそらく、根本には、金利上昇によって損失を被っている資産運用のポジションがあるのでしょう。米国債や欧州債は、このところの金利上昇で元本はかなりのキャピタルロスが生じているものと思われます。評価損の問題です。米国の銀行が抱えている評価損は82兆円前後と言われていますが、実際にはもっと多いでしょう。モーゲージ債運用の含み損は、それ以上に大きいかもしれません。欧州債の含み損も考えると、全体では数百兆円規模になると思われます。

 それに加えて、株価の下落で生じている含み損もあります。それもかなりの金額でしょう。

こうして隠れた数百兆規模の未実現損が、経済活動を圧迫し、最後には実体経済をも毀損していきます。

 大きな目で見て、こうした含み損を実現損にする動きが始まっているのかもしれません。米金利はおそらくもうすでにピークを打っているのかもしれません。その意味では、米ドル/円の頭は重くなっていくのでしょう。

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足

(出所:TradingView

 セミナー等でも、円高になる条件は2つと言ってきました。

(1)米国株が50%を超えるような、大きな下げ相場になる。
(2)東日本大震災のような大きな自然災害が来る。

 (1)のように、大きな下げ相場が来るのかどうか、まだわかりませんが、その兆候はあると思います。大きな下げ相場、そして為替では、リスクオフの円高警戒となりそうです。


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