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中銀ウィーク突入!日銀は利上げが少し遠のきFOMCも
政策変更はなさそう…。ただし、今重要なのは個々の
金融政策よりも不確実性の高いトランプ政権の意向!

2025年03月18日(火)11:41公開 (2025年03月18日(火)11:41更新)
志摩力男

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中銀ウィーク、日銀の利上げは少し遠のく

 今週(3月17日~)は多くの中央銀行政策発表が集中します。

19日(水)日銀金融政策決定会合(正午ごろ)・FOMC(米連邦公開市場委員会 27時)

20日(木)スウェーデン中銀(17時30分)・スイス国立銀行(17時30分、0.25%利下げ予想)・BOE(21時、政策変更は予想されてない)

 日銀金融政策決定会合に関しては、3月17日(月)の日経新聞(朝刊)が「日銀、金利据え置きへ」と記事を出しています。

日銀、政策金利据え置きへ 18日から金融政策決定会合

(出所:日経新聞

 1月に利上げしたばかりなので、3月利上げはさすがにないでしょう。基本的に多くのエコノミストは「年2回」程度の利上げペースを想定しており、次の利上げはおそらく7月との予想が多くなっています。
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 春闘における賃上げ結果が良好だったので利上げはいずれあるでしょう。今回の金融政策決定会合においては、次の利上げが遠のいたのか、近いのか、を見極めることになります。早ければ「5月利上げ」という説もでてきていますが、米国株式市場が軟調に推移しているので、植田総裁はじっくりと利上げのタイミングを待つと思われます。

 昨年(2024年)8月初旬、米国株式市場は軟調に推移し、日経は3万1千円へと急落しました。その時、内田副総裁は「金融資本市場が不安定な状況で、利上げをすることはありません」と発言されましたが、その方針が変わることはないでしょう。 【※関連記事はこちら!】
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 植田総裁も常々、米国経済への懸念を口にされていますが、その懸念が、もしかすると顕在化するかもしれない局面にあります。今回は政策変更なしでほぼ間違いはないと思います。植田総裁としては、「利上げ」と「変更なし」両方のオプションを保持し、いつでも発動できるようなスタンスで臨まれるのではないかと思います。

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FOMCはドットチャートが焦点になる

 FOMC(米連邦公開市場委員会)もおそらく政策変更はないでしょう。もっとも直近のパウエル議長の講演は、ややタカ派的でした。米国経済への不安を払拭される目的もあったでしょうが、「米国経済は良好」とはっきり言ったことが印象的でした。

 FOMCでは「ドットチャート(プロット)」がどうなるかが焦点でしょう。前回12月の「ドットチャート(プロット)」は結構「タカ派的」でした。パウエル議長のスタンスとしては、講演のスタンス通りであればタカ派的な感じになると思いますが、メンバー(参加者)の一部は共和党員なので、トランプさんのスタンスを鑑み、ゆっくりとハト派的な方向にシフトしていく可能性あるなと思います。ドットチャート(プロット)が下方向にシフトしたら、そのとき米ドルは売られやすいでしょう。

FOMCはおそらく政策変更はなさそうだが、ドットチャート(プロット)がどうなるかが焦点となりそう(C)Bloomberg/Getty Images News

FOMCはおそらく政策変更はなさそうだが、ドットチャート(プロット)がどうなるかが焦点となりそう(C)Bloomberg/Getty Images News

スイス中銀・英中銀の金融政策にも注目

 SNB(スイス国立銀行)は、予定通り0.25%利下げして政策金利を0.25%にするでしょう。そうなると、日本の政策金利0.5%より低いことになります。

 これはユーロ/スイスフランのサポート要因となるでしょう。財政拡大に大きく舵を切ったドイツとは好対照です。

ユーロ/スイスフラン 日足
ユーロ/スイスフラン 日足

(出所:TradingView

 BOE(イングランド銀行[英国の中央銀行])は、今回の会合では政策変更は予想されていません。次は0.25%下げる方向だと思います。

 前回の会合では、これまでタカ派の急先鋒だったキャサリン・マン氏が、人が変わったようにハト派になり、驚きました。このキャサリン・マン氏のスタンス変更は、いずれ他のBOEメンバーにも影響を及ぼす可能性があります。

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トランプ政権の意向(方向性)は相変わらず不確実性が高い

 こうして、個々の金融政策決定会合を見てきましたが、それ以上に重要なことが今のマーケットにはあります。それは、トランプ政権の意向です。その方向性があまりにも不確実なので、米企業の多くは頭を抱えています。

個々の金融政策決定会合よりも重要なのがトランプ政権の意向(C)Mark Wilson/Getty Images

個々の金融政策決定会合よりも重要なのがトランプ政権の意向(C)Mark Wilson/Getty Images

 FRB(米連邦準備制度理事会)では、ボウマン理事がバー副議長の後任としてトランプ大統領に指名されました。今後、規制緩和に動くでしょう。気になったのが、これまで鬼のように「タカ派」一辺倒だったボウマン氏が、インフレに対する表現を緩めました。「コアのインフレ指標は高いが、物価の変動率は今年さらに緩やかになるだろう」と発言しています。

 ウォラー理事が突然「3月利下げも…」と前のめりとなり、その後訂正しましたが、共和党系の理事らは、トランプ大統領就任に合わせ、少しタカ派度を落としている感じがします。

 あきらかに、トランプ政権への忖度が入っていると思われます。こうした「忖度」も今後のマーケットを動かす鍵になりそうです。


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