エヌビディアが10%超の急落! 日経平均もイスラエルのミサイル攻撃をきっかけに下落
半導体関連銘柄が週末、4月19日(金)に急落しました。エヌビディアは10%を超える急落です。
(出所:TradingView)
日経平均も半導体銘柄に引っ張られるようにして下げていきましたね。
(出所:TradingView)
日経平均はテクニカル的には反発してもいいところまで下げました。株式市場が反発できるか、続落してしまうのか。週明けの注目ですね。
きっかけはイスラエルのミサイル攻撃でしたね。
イランのミサイル攻撃はほぼ無人の土地が標的でしたし、イスラエルも核関連施設への攻撃は避けているようですから、ここまで反応しなくても、とは思います。
地政学リスクはトリガーにされただけで、もとから下がる方向にあったということかもしれませんね。
米ドル/円はイスラエルのミサイル攻撃をきっかけに153.60円付近まで下落したが、全戻しを完了。為替市場から有事を感じない
為替市場でも、4月19日(金)東京時間に153.60円付近まで下げましたが、なにごともなかったかのように全戻しを完了しています。
「避難通貨」であるスイスフランも、東京市場では買われましたがすぐに戻されました。
(出所:TradingView)
為替市場からは有事を感じませんね。
リスクオフ的なイベントがあり、東京市場では豪ドル/円やユーロ/スイスフランが反応するのですが、欧州市場以降で戻される傾向が続いています。
岸田訪米、G7終了で介入警戒レベルMAX!
先週(4月15日~)のG7(先進7カ国)とG20(20カ国・地域)財務相・中央銀行総裁会議では、日米韓の財務相による初の会合が開かれ、「最近の急速な円安およびウォン安に関する日韓の深刻な懸念」が示されました。
【※関連記事はこちら!】
⇒米ドル/円は一時155円へ急接近も、介入が実施されなかった2つの理由とは? 再び155円へ接近したタイミングでは警戒が必要だが、介入効果の持続性には懐疑的(4月18日、西原宏一)
「深刻な懸念」を英語にすると「serious concerns」なのですが、その意味を問われた神田財務官は「文字どおりシリアスというのは本当に深刻だと、普通の懸念というよりは重たい懸念だということだと、素直に読んでほしい」と話しています。
ここまで言って介入しないことはないだろうと考えています。
介入は「岸田首相の訪米が終わってから」と言われながら入らず、今度は「G7が終わってから」と言われてもまだ入っていません。介入が入るとしたら、どのタイミングですか?
岸田さんの訪米やG7が終わった今週(4月22日~)こそ可能性が高いと思いますし、水準でいえば、やはり155円をつけさせないのでは。
もし入れば、2円押し下げるくらいでお茶を濁すことはないでしょうし、時間差でまた入るなどして155円が当面難しくなるのではと思います。
4月26日の日銀会合、どんなメッセージを発するか
4月26日(金)には日銀会合(日銀金融政策決定会合)もありますね。政策変更はないでしょうが、日銀がどんなメッセージを発信するのか――。
155円は目と鼻の先。ここでまた「当面は緩和的な環境が継続する」なんて言ったら155円を抜けてしまいませんか?
いい加減、その文言を取らないと円安が止まりませんね。
現在、月6兆円の国債買い入れを継続していますが、今後この量的緩和政策をどうするのか、示唆はあるでしょうか。
そうでしょうが、ただ、円安の根幹にあるのは日米金利差です。金利差が縮まらないとなかなか収まりませんね。
植田総裁は4月18日(木)、円安進行に伴う物価高について「無視できない大きさの影響が発生した場合は、金融政策の変更もありえる」と発言。追加利上げ示唆と報じたメディアもありましたが、マーケットへの影響は限定的でした。
利上げ時期を巡っての観測報道も増えてきましたが、日銀がどのようなメッセージを打ち出すかは重要です。
あっさり155円を抜けてしまうか、上値が抑制されるのか。また金曜日(4月26日)には米PCEデフレータも発表されます。上方向のサプライズで155円に絡んだ動きをすると、金曜日の夜に介入が入る可能性もなくはなさそうです。
2022年10月の介入も金曜日の夜でしたし、9月の介入は日銀会合と同日でしたね。
米ドル/円の155円で介入なしは考えにくい。155円手前で売り、155円超えで即損切ればリスクリワードはよさそう
今週の戦略はどう考えますか?
152円のバリアを超えるのに1年半かかりました。155円にはさらに多くのオプションがあるとされています。半年か、それ以上の時間がかかるかもしれません。
「介入で下げたら買い」というのが基本路線ですが、155円で介入がないというのも考えにくいですから、154.70~80円といった水準で売るのもリスクリワードはよさそうです。
同じことを152円で考えて売った人たちは今捕まっています。
ですから、155円を超えたら155.05円や155.10円といった水準で即損切りです。
155円超えでは介入期待の売りも入るでしょうから、一気に1円飛んで切らされるといったこともないでしょう。
(出所:TradingView)
(構成/ミドルマン・高城泰)
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