先週の金曜日はふたたび欧州不安で、マーケットが揺れた。私はドル高のつもりでどこかでユーロドルの売りで入ろうと思っていた。欧州市場の朝方に1.3360近辺をつけたユーロドルも緩みがちとなってきた。1.3380をロスカットレベルにして、早速ショートにしてみた。EU首脳会議も無難に終わりそうだし、出尽くし感も出てくるかもしれない。
ほどなくユーロドルの下げが加速し始めた。すでに織り込み済みかとも思われていたアイルランドの格付けだが、一気に5ノッチも格下げされたのだ!これでマーケットは単純にユーロ売りで反応。ユーロポンドやユーロ円など、ユーロクロスも一斉に値下がりした。
だが、欧州時間ではユーロドルの下げも100ポイントほどだけで、実はたいしたことがなかった。本格的な下げはニューヨーク時間になってからだった。私のショートもキープできたのは、ユーロドルの戻しがほとんどなかったからだ。いわゆる利食うための理由がないだろうというやつだ。買い戻しのストップ注文を少しずつ下げては要るものの、値段のほうがぐいぐい下がる。
夜中の0時を回ったあたりからユーロドルは1.31台に突入し、いつも跳ね返される1.3180あたりの値動きを、目はパッチリ状態で、しっかりとウオッチしていた。ついに下抜けして1.31台の前半まで突っ込んだ。しかしユーロクロスの下げが一服してしまったので、ユーロドルの下げもここまで。ニューヨーク市場の午後は、米債相場が連日の下げに反して上昇に転じそうな気配だったので、ドル金利の低下が本格化する前にポジションをクローズすることにした。
本日の昼間、ついに小沢・管首相の会談があったようだが、予想通りに物わかれに終わった。これから起こるであろうことは政局につながることなので、不安材料のひとつとみなされるだろう。円にとっては売り材料だ。そしてもうひとつ。韓国の軍事演習の問題。北朝鮮が反発する中で強行するのだから、ある程度のことは織り込み済みとはいっても、島に避難勧告が出ているあたり、扱いは有事となる。つまりドル買い材料だ。
これらをかんがみると、今晩は市場のイベントがないなかでも、ドル円のロングで持っておくのが順当ではないかという気がしている。ドル円は83円台で買っておいて、昨日の安値である83.70をクリアに抜けたところでストップアウトするという感じでみている。
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