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  • 2024年11月05日(火)08時00分

    東京為替見通し=ドル円は米大統領選挙待ち、豪ドルはRBA政策金利に要注目

     4日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、米10年債利回りが4.26%台まで低下したことで151.54円まで下落した後、4.32%台まで低下幅を縮めたことで152.20円付近まで下げ幅を縮めた。ユーロドルは1.0915ドルまで上昇後、1.0874ドル付近まで下押しした。

     本日の東京外国為替市場のドル円は、中東情勢に警戒しながら、今夜の米大統領選挙の投開票を控えて動きづらい展開が予想される。

     本日の米大統領・上下両院議会選挙の投開票では、「レッド・スウィープ」(トランプ大統領誕生・上下両院で共和党が勝利)と「ブルー・スウィープ」(ハリス大統領誕生・上下両院で民主党が勝利)」を両極端にして、ネジレ議会の組み合わせを見極めていくことになる。

     これまでの市場動向は、レッド・スウィープを念頭に置き、トランプ候補の関税引き上げ、減税や大規模財政支出によるインフレ加速懸念から、トランプ・トレード(米国債売り・ドル買い)が優勢となってきた。ドル指数は4カ月ぶりの高水準を記録し、米10年債利回りは4.38%台まで上昇していた。
     トランプ候補が勝利宣言を出した場合、「思惑・噂で仕掛けて、事実で手仕舞え」となるのか、それともトランプ・トレードがさらに加速するのか、要警戒となる。

     昨日は、2016年と2020年の選挙でトランプ氏が勝利し、今回も共和党優勢が伝えられていたアイオワ州(選挙人6名)で、ハリス氏の支持が47%とトランプ氏の44%を上回ったことが報じられたことで、トランプ・トレードの一部が巻き戻しとなった。ドル円は151.54円まで下落し、一時200日移動平均線の151.57円を下回った。

     リスクシナリオは、ハリス候補が勝利した場合であり、トランプ陣営は、開票・集計結果に異議を申し立てる方針を示唆している。また、激戦7州の開票が長引く可能性には警戒しておきたい。票の集計に関する規則により、ジョージアやペンシルベニアのような激戦州で勝者が決定するには、最低でも数日を要するとのことである。

     豪ドル/ドルは、豪準備銀行(RBA)政策金利発表に注目することになる。市場予想は4.35%で据え置きとなっており、利下げ開始は来年前半と見込まれている。
     7−9月期豪消費者物価指数(CPI)は前年比で前回の3.8%から2.8%へと低下していたが、トリム平均値はさほど低下していなかった。声明文での利下げ開始時期への言及に要注目となる。

     中東情勢に関する直近の報道は以下の通りとなっており、本日も関連ヘッドラインには警戒しておきたい。

     先週、米ニュースサイト「アクシオス」が、イスラエル情報機関による情報として、「イランが米大統領選挙に向けて、イラク領内から大規模な報復攻撃を準備している」と報じた。2日付けの報道では、バイデン米政権がイランに対して「イスラエルを攻撃したら抑制できない規模の報復を行う恐れがある」として自制を求めたと報じられた。さらに、イランの最高指導者ハメネイ師は、米国とイスラエルがイランや連携する民兵組織を攻撃したら「間違いなく壊滅的な対応を受ける」と警告していた。

     リスクシナリオとしては、本日、イランがイスラエルに対して報復攻撃をして、イスラエルとイランの軍事衝突が激化した場合、バイデン米政権の中東政策の失敗となりうるため、トランプ候補に有利となるのかもしれない。

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