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  • 2025年01月10日(金)16時36分

    来週のドル・円「ドルは底堅い値動きか、米追加利下げ観測後退の影響残る 」

    [ドル・円]
     来週のドル・円は底堅い値動きか。米連邦準備制度理事会(FRB)の緩和姿勢後退を受け、ドル高円安の流れは継続しそうだ。1月8日に公表された連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(12月17-18日開催)の議事要旨で、インフレ鈍化の一服について認識を共有。また、トランプ政権の政策運営によるインフレ再燃を懸念していることが明らかになった。当面は米国のインフレ指標が焦点。14日の12月生産者物価指数(PPI)、15日の12月消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回った場合、1月28-29日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で利下げ見送り観測が広がり、ドル買いに振れやすい。

     一方、足元で発表された米経済指標は強弱まちまちながら、年明け以降に発表されたISM景況指数など主要指標は改善が示され、12月小売売上高が強い内容なら景況感の回復を好感したドル買いも見込まれる。1月20日のトランプ政権発足に向け、政策期待が高まればドル買いを後押し。また、企業決算で金融セクターの好業績が鮮明になればNY株式市場の強気相場をけん引し、円売りが主要通貨を押し上げる展開に。ただ、日本政府は2024年に158円以上の水準で為替介入を実施しており、為替介入に対する警戒感が高まった場合、リスク回避の米ドル売り・円買いが強まり、ドルの一段の上昇を抑えるだろう。

    【米・12月消費者物価コア指数(CPI)】(15日発表予定)
     15日発表の米12月消費者物コア指数(CPI)は前年比+3.3%と予想されている。市場予想と一致した場合、インフレの高止まりが予想され、ドル買い要因となろう。

    【米・12月小売売上高】(16日発表予定)
     16日発表の米12月小売売上高は前月比+0.5%と前回をやや下回る見通し。ただ、堅調で拡大トレンドが維持されれば緩和後退を見込んだドル買いに。

    ・ドル・円の予想レンジ:156円00銭-161円00銭

    ・1月13日-17日に発表予定の経済指標の予想については以下の通り。

    ○(日)11月経常収支 14日(火)午前8時50分発表予定
    ・予想は、+2兆6936億円
     参考となる10月実績はこ+2兆4569億円。前年同月比で黒字幅は縮小したが、「第一次所得収支」は3兆円超の黒字を計上。11月については「第一次所得収支」で高水準の黒字が想定されることから、2兆円をこえる黒字となる可能性がある。

    ○(米) 12月消費者物価コア指数 15日(水)午後10時30分発表予定
    ・予想は前年比+3.3%
     参考となる11月実績は前年比+3.3%。サービス価格の上昇率が短期間で大幅に低下する状況ではないため、12月のコアインフレ率は11月実績と同水準となる可能性がある。

    ○(米)12月小売売上高 16日(木)午後10時30分発表予定
    ・予想は、前月比+0.5%
     参考となる11月実績は前月比+0.7%。自動車・同部品の売上が伸びたことが要因。12月については消費者信頼感がまずまず良好であることから、前月比プラスとなる可能性が高い。

    ○(中)10-12月期国内総生産 17日(金)午前11時発表予定
    ・予想は、前年比+5.0%
     外需はまずまず順調。投資や消費など内需は、一進一退の状況にあるものの、政策による下支えの効果が出ていることから、10-12月期については7-9月期の実績(前年比+4.6%)をやや上回る可能性がある。


    ○その他の主な経済指標の発表予定
    13日(月):(中)12月貿易収支
    14日(火):(米)12月生産者物価指数
    15日(水):(欧)11月ユーロ圏鉱工業生産
    16日(木):(豪)12月失業率
    17日(金):(米)12月住宅着工件数、(米)12月鉱工業生産

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