金曜日の雇用統計は、またもや事前のコンセンサスを大きく外れた結果となってしまった。すでに直近の2回の雇用統計がそうであった。だから今回も大きく違っていても驚かないという態勢だけは整えておいたので、自分としては予想とぜんぜん違っていても、サプライズはない。
それにしても15万人前後の就業者数の増加が見込まれていたところ、3万人台におさまってしまうというのは、予想をなりわいとしているエコノミストたちは何を見て判断しているのだろうかと、ふと思ってしまう~。
数字が出るまではドル円は81.60-70あたりをウロウロ。とくにロングもショートもたまっている感じでもなかった。ユーロドルは1.36台の前半で、いかにも下サイドをやりたさそうだ。基本的にはドル買い方向で入るように、私は見ていた。
数字が出た瞬間はドル安方向へ。ドル円は81円台のローをアタック。私は数字を確かめるヒマもなく為替レートを見ていたので、わかるのはきっと予想よりも悪かったのだろうということぐらい。しかしその後は急速にドル高方向に反転を始めた。ドル円は数字が出る前のレベルにまで簡単に逆戻りし、ユーロドルは1.35台に突っ込んだ!
いったいどうしたことかと、雇用統計の数字を調べにいくと、就業者数が民間分も含めて10万人以上も少ないではないか!そして失業率のほうは9.0%にまで大幅に改善している。なんのこっちゃという感じである。米国株が始まっても、狭いレンジのなかでの方向感のない動きが続いた。これでは近い将来、雇用統計の重要性が薄くなってしまいかねない。
私はちょっとだけ、ドル円ロングにしてみたりもしたが、ユーロドルの下落は1.35台ミドルで止まってしまった感じとなり、ドル円も82円台を前にして、ずっと81円台後半でモジモジとした動きを続けていた。週明けまで持ち越すのもなぁと思い、30ポイント程度をゲットして就寝してしまった。ニューヨーク市場の午後にはさらなるドル高を演じたようだ。ドル円は82円台に乗せて、アジアに戻ってきた。
そのアジア市場は、やや調整気味だった。本当の流れは夜まで待たねばならないだろう。今晩はイベントが少ない。少ないものの、突発事項には注意が必要だ。エジプト情勢、カンボジアなどである。今のところは欧州株は順調にスタートしているが、いずれもリスク回避の材料である。今晩はユーロ円のショートあたりで勝負だろうか。
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