昨日は朝がたに日本のGDPが発表になった後は、マーケットに何のイベントもない一日であった。とうにわかっていることとはいえ、ついに42年間のGDP世界第2位というランクから3位への転落が確定した。そういう意味ではとくに発表を受けてもマーケットには驚きなどはなく、材料が飛び出してくるとしても、突発的に中東で紛争が起こることくらいしかないような状態だった。
まあ、そんなものを期待しても疲れるだけなので、テクニカル面からのアプローチで攻め込んでいくしかない。ちょうど私がクロス円でベアだったことと、ユーロ円がかなりの垂れこみ気味であったことなどから、ユーロ円でも売ってみようと考えていた。戻り売り(@113.20)で待っていても相場がなかなか戻りきらず、突っ込み売り(@111.80)とあわえてOCOの売り注文を出していたが来なかった。
夕方になると、ユーロドルが急落を始めた。1.35台でも安いと思っていたのに、1.34台のミドルまで落ち込み、あっさりと前日の安値1.3493も割り込んできた。その瞬間には、私には理由はわからなかった。欧州株も高いままなので、特にユーロを固有に売る材料が見当たらないのだ。前日の安値を下回ってきたので、単なる損切りの連発かとも思えたが、この同じステージでユーロ円は112円台の前半までゆるんだ。しかし111円台への突入はなし。
どうやらドイツのウェストLB銀行の処理についてもめているらしい。それがユーロ圏に対する不透明感を増したということで、一部の短期筋がユーロ売りに動いたようだ。ドル円はまったく動かずの状態を続けており、ユーロドルが止まってしまえばユーロ円の値動きも鈍い。
リスク回避に動くような気配すらない時に、クロス円のショートにこだわっていてもしかたがない。そこでユーロドルの売りにちょっとだけ参加したりもしたが、このままニューヨーク市場にシフトしても、材料薄のためにさらなるユーロ単独での突っ込みが期待できないかもしれない。ユーロドルは1.34台前半まで下がったが、ニューヨークでは1.34台ミドルまで戻ってきてしまった。深い追いせずにスクエアに戻したが、為替相場は狭いレンジに終始して、今日のアジア時間ではユーロの買い戻しがみられた。
今晩からは重要な経済指標の発表が連なる。昨日にユーロの全面安を演じた後だけに、ユーロがどちらに向かうのかを見極めるためにも重要だ。イギリスも日米も、GDPは期待されたほど大きなものではなかったし、本日の夕方に出たドイツのGDPは予想を下回った。
ユーロドルは今はショートカバーされて1.35台まで載せてきたが、再び1.3480あたりを割り込んでくるようだとユーロ売りの誘因になってしまうだろう。私もさっそく売りでついていくつもりだ。
またアメリカの小売売上高も重要である。最近は米国債の下落が関心を集めているので、事前の予想は+0.5%だが、これが必要以上に高めに出ると債券相場の下落、そしてドル高への道が開かれることになる。この際にも、ユーロドルのショート攻めは理にかなっている。
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