こんにちは。
■利上げ期待などを背景に、スイスフランの上昇が続く
中東問題が依然として不透明な環境下、先週に引き続き、スイスフランはジワジワと上昇しています。
2月にこのコラムでご紹介して以来、スイスフラン/円は急騰こそしませんが、少しずつ値を伸ばし、3月9日(水)にはついに89円台に突入して、89.22円の高値をつけています(「中東情勢を懸念材料に難しい相場の中で、ヘッジファンドが目論むシナリオとは?」など参照)。
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(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:スイスフラン/円 日足)
スイスフランの上昇は、インフレ抑制のためにスイス中銀(SNB)が政策金利を引き上げるとの観測が背景にあり、加えて、中東情勢混迷に伴うリスク回避からの「避難通貨」という要素もあります。
ふだん、スイスフラン/円はあまり大きな値動きはありませんが、米ドル/円のように2カ月以上も値動きがこう着している通貨ペアより、取引しやすい通貨ペアと言えるのかもしれませんね。
■「トリシェショック」でユーロも上昇基調に入った
そのスイスフランを追随する形で上昇基調に入り始めたのが、ユーロです。
3月3日(木)の理事会後のトリシェECB(欧州中央銀行)総裁のコメントは、市場関係者を驚かせました。
「strong vigilance warranted~」。
この「strong vigilance」という「トリシェコード」が使われたときは、次回会合での利上げを意図します。
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(詳しくはこちら → 経済指標/金利:各国政策金利の推移)
4月の利上げ予告を受け、各銀行がいっせいにユーロの政策金利の予測を修正しています。
某欧州系銀行は、4月・7月・9月・12月に0.25%ずつ利上げされ、2011年末の政策金利は現行の1.00%から2.00%まで上昇すると予測を変更しています。
■ユーロ/米ドルは丁寧に「押し目買い戦略」で!
為替市場もトリシェ総裁のコメントに即座に反応し、ユーロ/米ドルは3月7日(月)に1.4036ドルの高値まで高騰しています。
トリシェ総裁の思い切ったコメントに、マーケット参加者のユーロに対する目線は上がり、上値のメドをまずは1.4200ドル、さらに数カ月後には1.45ドルとする予測も増えてきました。
南欧諸国のソブリンリスク(国家に対する信用リスク)に対する懸念はまだ払拭されておらず、今月末のEU(欧州連合)首脳会議において、問題が深刻化する可能性は濃厚です。
しかし…
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