こんにちは。
中東情勢は混迷を深め、3月1日(火)にサウジアラビアの株価指数は6%強も下落しています。
WTI原油先物価格は終値ベースで100ドル/バレルを上回り、堅調だった米国株も不安定な動きとなっていて、金融市場は不透明な状態が続いています。
■スイスフランの上昇は続く
こうした環境下、先月からこのコラムで何度かご紹介させていただいているとおり、避難通貨であるスイスフランは堅調に推移しています(「原油高・株安で明暗を分けたスイスフランとキウイ。NZの利下げも織り込まれ始めた!」など参照)。
3月2日(水)、スイスフランはついに、対米ドルで過去最安値となる0.9202フランまで下落しました。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/スイスフラン 日足)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:スイスフラン/円 日足)
スイスフランは同じく避難通貨とみなされている円に対しても堅調に推移し、一時は88.73円まで到達しました。
中東情勢の混乱を嫌った中東マネーの行方はファンドマネージャーでも読みづらく、流動性の高い投資資金が避難通貨であるスイスフランに流れる傾向は、今後も続きそうです。
■キウイは下落基調が鮮明に
その一方で、先週のコラムでもご紹介したキウイ(NZドル)は続落しています(「原油高・株安で明暗を分けたスイスフランとキウイ。NZの利下げも織り込まれ始めた!」参照)。
ニュージーランドのキー首相は3月2日(水)、「政策金利の引き下げを歓迎」と発言し、さらに「2011年度上期のリセッション(景気後退)の可能性は排除できず」ともコメントしたことで、NZドルは主要通貨に対して大幅安となっています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:NZドル/米ドル 日足)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:NZドル/円 日足)
一時、NZドル/米ドルは0.7384ドル、NZドル/円は60.47円まで到達し、キウイの下落基調が鮮明となっています。
ヘッジファンドなどは豪ドル/NZドルのロング(買い持ち)や、NZドル/スイスフランのショート(売り持ち)といったポジションで、NZドルのショート戦略を継続しているようです。
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