みなさん、こんにちは。
先週のコラムを書いた後に、大変なことが起きてしまいました。
今回の震災で被害にあわれた皆様にお見舞いを申し上げるとともに、お亡くなりになられた皆様に心からお悔やみ申し上げます。
こういう時期に相場予想を行うことは控えようと思いますので、ここでは、今起きている事象についてご説明したいと思います。
■1997年の金融危機のときと、よく似た動きになっている
株価が急落していますが、その原因は言うまでもないと思いますので、ここでは割愛します。
為替市場ですが、今回とよく似たことがかつてありました。それは1997年の日本での金融危機のときです。
このときは、山一證券が倒産し、日本長期信用銀行や北海道拓殖銀行といった大手の銀行も破綻しました。生命保険会社も、何社か破綻に見舞われました。
これに対して、為替市場では最初、円安のほうに反応しました。「日本売り=円安」という単純な発想をしたのだと思います。
その後、保険会社の清算で海外資産を売るのではないかという話が広がり、今度は円高に反転しました。実際、生保などが海外資産を売り、円高がさらに進行することになりました。
■市場はいつも最初のリアクションを間違えてしまう
今回の市場の反応もまったく同じです。
震災が起きた直後は「日本売り=円安」という単純な発想から、一瞬円安方向に向かいましたが、すぐに円高に向かいました。
日本の生保や企業が震災の被害でお金が必要になるために、海外から日本に資金を戻すのではないかという観測によるものです。1997年の金融危機のときとまったく同じ構造です。
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