英ポンド/円とユーロ/円の戻り売り戦略は正しかったということだと思います。基本戦略はそのまま維持しておきます。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:英ポンド/円 日足)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/円 日足)
米ドル/円に関しては、アメリカの金融政策は当面様子見ということになりそうですので、米ドル安が一服し、むしろ少し戻るかもしれません。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
ただ、少し戻ったとしても、それは一時的な現象だと思います。
■スイスが大量のユーロ買い・フラン売り介入を実施した
最後に、スイスフランのお話しも、少ししておきましょう。
金融不安が起きたり、経済が停滞した状態では、経常黒字国で対外純資産国の通貨が買われるという理論を以前ご紹介しました。その代表的な通貨が円とスイスフランです(「世界経済が低迷すると、なぜ日本円は買われ、豪ドルは売られるのか?」を参照)。
特に、ユーロ圏に隣接するスイスへの欧州からの資金流入は激しく、スイスフランは極端に上昇してきました。
これを受けて、スイス国立銀行(SNB)は9月6日(火)に、「大幅で持続的なフラン安を目指す」「即時実行で、ユーロについて1ユーロ=1.20フランを下回る為替レートを容認しない。この下限レートを断固たる決意を持って防衛する。無制限に外貨を購入する準備がある」と発表し、市場で大量の「ユーロ買い・スイスフラン売り」の介入を実施しました。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/スイスフラン 日足)
その結果、1日で1.10フランから1.20フラン台まで「ユーロ高・スイスフラン安」が急激に進んでいます。
その後もSNBは1.20フランに大量の買い注文をおいて下落を阻止しており、この先、市場と政府の激しいせめぎ合いが見られるときがくると思います
ちなみに、スイスはG7(先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議)の国ではないため、他国にあまり干渉されることがなく、比較的自由に市場への介入ができるのです。
その点が日本との大きな違いであることは認識しておいてください。
【ザイFX!編集部からのお知らせ】
ザイFX!でもおなじみの今井雅人さんからのレポートを受けて、ザイFX!が 配信する「ザイFX! FXプレミアム配信 With今井雅人(月額:5,500円(税込))」。
その日のニュースをコンパクトに解説し、今後の為替の値動きについての予測とともに、今井氏のポジションについても可能な限り配信する、実践型の有料メルマガです。
「ザイFX! FXプレミアム配信 With今井雅人」には10日間の無料体験期間がありますので、ぜひ一度体験していただき、みなさんのトレードの参考にしてみてください。
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)