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なぜ、日本の個人投資家は
「安く買って高く売る」ができないのか?

2011年11月14日(月)15:50公開 (2011年11月14日(月)15:50更新)
ザイFX!編集部

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 投資の世界の鉄則に、「安く買って高く売る」というものがあります。多くの投資家は、このトレードを実践しようとします。

 しかし、結果として、安値を買うことができません。なぜでしょうか?

ギリシャ問題の環境下で「安値を買う」ことはできるか?

 下に示したのは、豪ドル/円の日足チャートです。10月4日(火)の安値より反発を開始し、11月4日(金)の終値(ニューヨーククローズ)の時点で、安値を切り上げる上昇の値動きが続いていることがわかります(※)。

 その過程で、10月31日(月)には日本政府・日銀による円売り・米ドル買い介入が行われ、その影響を受けて上げ幅を拡大する場面もありました。 

(※ザイFX!編集部注:本稿は11月6日(日)に松下誠さんからご寄稿いただいておりましたが、諸事情により、11月14日(月)の公開とさせていただきました。なお、下のチャートについては11月4日(金)以降の動きも含めたものを掲載しています)

豪ドル/円 日足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/円 日足

 さて、このような底値からの上昇を確認した際に、冒頭に書いた「安値を買う」ことはできるのでしょうか?

 おそらく、多くの個人投資家は、この反発局面で買っていくことはできないと思います。

 なぜなら、日本円を取り巻くここ数カ月の環境は、「リスク回避の円買い」と言われるように、世界経済が不安定な中では「円が買われるのが当たり前」という環境が醸成されてきたからです。

 10月から11月にかけて、世界経済が何か劇的に改善したかというと、そんなことは決してありません。依然としてギリシャのデフォルト(債務不履行)懸念は解決の道筋を見つけられず、それに伴い、ユーロの債務懸念は混迷を増すばかりでした。

 そのような環境の中で、個人投資家が突然、日本円の売りに動くことは不可能でしょう。それは、経済・債務不安から個人投資家が円売りに対して、不安や恐怖を感じるからです。

1000円の損失で不安や恐怖を覚える個人投資家はいる?

 しかし、前のページに示した豪ドル/円のチャートからも明らかなように、世界の誰かが日本円を売り、豪ドルを買っています。価格が上昇するということは、買われていることを意味します。

 その人たちは、何か秘密の情報を握っているのでしょうか? いいえ、そうではなく、ただ単純にリスク(損失)を見て、許容しているのです。

 豪ドル/円が反発を開始した時点で「買い」のトレードを行おうとする時に、そのトレードにおける損切りポイント(価格)を自らの判断で決定でき、その損失額を自分の投資資金の管理の中で許容できれば、「買い」のエントリーを行うことは、何ら不安でも、恐怖でもなく、単に損失の許容に変わるのです。

 ギリシャのデフォルト問題や、ヨーロッパの債務懸念は確かに不安であり、ある部分で恐怖さえ伴いますが、それは漠然とした感情に過ぎません

 一方で、豪ドル/円の「買い」トレードの損失が、仮に1000円だったとしたら、不安や恐怖を覚えるでしょうか?

 おそらく、FXに参加する個人投資家の方で、1000円の損失を許容できない人はいないのではないでしょうか?

FXを、管理されたもとで資金を増やしていく運用手段に!

 投資・トレードとは、リスク(損失)を許容した先に、それに見合ったリターン(利益)を得て行くものですので、リスクを恐れるだけでは、リターンを得ることができません。そして、リスク(損失)を管理・限定していく方法はあるのです。

 トレードを行う前の段階で自分の損切りポイントを決定し、損失額を求め、それを自身の投資資金の中に許容できるかどうかを考えていくことを「リスク管理・資金管理(マネーマネジメント)」と呼びます。これは投資において、最も大切とされるものです。

 損切りポイントの決定や損失管理・資金管理の方法は、誰しもに共通する一義的なものではなく、個々の投資家の投資方針や性格、投資の目的によっても異なってきます。しかし、すべての投資家においてもっとも大切なものであるという点では一致しています

FXトレードを、ただ上がるか下がるかを予想するだけのレベルにとどめるのではなく、管理されたもとで資金を増やしていく運用手段に位置づけてください

 そうなった時に、初めて、安値からの反発を買いに入ることができるようになり、「安く買って高く売る」というトレードを実現できるようになります。

 最後にもう1つ、「安く買って高く売る」だけがトレードではありません。「高いところを買って、さらに高いところで売る」という方法もありますし、その他にも、いろいろと利益を上げる手法があることを付け加えておきます。

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