みなさん、こんにちは。この1週間、相場はかなり激しく動きました。うまく乗り切れているでしょうか?
■中国人民銀行が預金準備率の引き下げを決定
11月30日(水)、中国の中央銀行である中国人民銀行は、市中銀行に求める預金準備率の引き下げを決定しました。
預金準備とは、民間銀行の預金量の一定割合を中央銀行に預ける制度です。
預金準備率を高く設定すれば銀行の預ける金額が増えて、銀行の使えるお金が減ることになるので、金融引き締めになり、逆の場合は金融の緩和になります。つまり、今回は金融の緩和を行ったことになります。これは、2008年以来のことです。
■世界中が金融緩和一色に
また、FRB(米連邦準備制度理事会)など世界の主要6カ国の中央銀行は、金融機関向けの緊急ドル資金供給の金利引き下げを発表しました。
銀行が中央銀行からドル資金を借りるときの金利を0.5%引き下げるという内容です。同時に、FRBとの米ドルスワップ取り決めの期限を6カ月延長するということ、そして、米ドル以外の資金供給オペに備えた多角的スワップ取り決めを締結することを決めています。
よくわからない方もいると思いますが、要するに、金融緩和を行い、万一の場合に備えての手当てをした、ということです。
また、11月30日には、ブラジル中央銀行も金利を引き下げるなど、世界中が金融緩和一色となってきました。
理由は簡単です。
世界の景気が悪いことと、金融危機が起きるかもしれないという状況になってきているという2点です。
これらの決定を受け、世界の株式市場は急上昇し、それに伴って株高→円安という連鎖も起きています。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨 VS 円 1時間足)
■ヨーロッパの問題は簡単には解決しない!
しかし、ここでよく考えないといけないのは、そもそも状況が悪くなってきているので、対応をせざるを得なかったということです。つまり、守るのに必死になっているということです。
ですから、市場は、短期的には好反応を示してはいますが、これはあくまでも一過性の反応である可能性が高いということです。
市場が悲観論に走りすぎて、相場がかなり崩れていた状態、つまり、悲観的な見方を市場が織り込みすぎていた状態の中、こうした対応が出てきたので、カウンターパンチのような効果はありました。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 1時間足)
しかし、根本的な問題は何も解決されていません。あくまでも応急措置がなされただけです。
その点を考慮したとき、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)にしても、株式にしても、よい戻り売りのチャンスがきたということではないでしょうか。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/円 日足)

(出所:米国FXCM)
ヨーロッパの問題はそんなに簡単には解決しないということを十分頭に入れておいてください。
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