(「JFX・小林芳彦社長に聞く(1) 「短期売買方針」がメチャ当たるって本当?」からつづく)
時間があるなら、小林さんと同じ取引もできる
では、この短期売買方針はどのように活用すべきか。
JFXの小林芳彦さんは次の3つの活用法を挙げている。
(1)小林さんとまったく同じように取引する
(2)売買方針のレートにゲタを履かせて注文を出す
(3)売り買いの方針だけを参考にする
まったく同じように取引するなら、小林さんの方針転換も追随する必要があるが、どうすればそれができるのか。
小林さんは売買方針を変更したりキャンセルするときは、「マーケット速報」でリアルタイムに伝えているという。その場合は、JFXの取引画面の右上にある「お知らせ」が点滅する。
日中忙しい人は難しいだろうが、取引画面を継続的にチェックできるなら、まったく同じ取引をすることも可能なのだ。
ゲタを履かせて成功するケースは少なくない!
一方、ネット上でも話題になったように「売買方針のレートにゲタを履かせて注文を出す」のは、ぜひ試してみたい方法だ。
たとえば、2月13日(月)のユーロ/米ドルの売買方針は、ゲタを履かせていたら成功していたケース。
このときの方針は次のとおり。
〔2月13日の売買方針(作成時1.32386-395 7:53AM)〕
ユーロ/米ドル 買い
参入レベル :1.32050
利食い :1.32700
損切り :1.31500
コメントには「1.32台の60から70は次第に重たくなる。一方、1.32000割れ以下はショートの買い戻しを含めビッドが多いので、1.32000近辺で買いから参入」(要旨)と書いている。
実際の値動きを見ると、参入レベルの1.32050ドルまで下がらず、1.32067ドルで反転している(その差、たったの0.00017ドル)。
(チャート出所:JFX[MATRIX TRADER])
もし、このとき0.0005ドルのゲタを履かせていたら、1.321ドルで約定し、想定どおり1.327ドルで利益確定できていたわけだ。
しかも、コメントにあるように1.327ドル近辺で反転している。ピンポイントで予想しているため、ちょっとしたズレが出るのは仕方ないだろう。
「銀行員時代、実際にあった話ですが、ある商社の担当者に『私の買い指値が届かなかったんですよ』って言ったら、『それはつかないだろう。オレが手前で200本(2億ドル)買ったから』って言われたことがありました。その人は確実に買いたかったので、私の売買方針の5~10銭手前で買ったというわけです」
検証してみると、ゲタを履かせていたら成功していたケースも少なくない。どのくらいゲタを履かせると成功率はどうなるのか、調べてみるのもおもしろそうだ。
トレードの腕に自信のある人なら、売り買いの方針だけを参考にするのも有効だ。
売り買いの方針は高確率で的中!
先に紹介した「日々実績データ」をもう一度見ていただきたい。じつは、ここに「○」印がついているのは、上記のケースのように売買レートには達しなかったが、売り買いの方向性は合っていたケースだ。
(出所:JFXのお客様専用コンテンツ)
ひと目見れば、○印がかなり多いことがおわかりいただけるだろう。つまり、売り買いの方針はかなり高い確率で当たっているということ。これを参考にしない手はない。
ただ、この場合も取引する通貨ペアのコメントには目を通しておこう。上記のコメントのように、レジスタンスやサポートが記載されていることもあるため、戦術を考えるうえで大いに参考になるはずだ。
あの大規模介入の日に「逆指値買い」で大勝!
参入レベル(エントリー)の多くが指値となっているのは、朝の7時ぐらいに成行で売買したと書いても、情報を見るトレーダーの参考にならないからだ。
したがって、多くは「なるべく下がったところを買う、上がったところを売る」指値になっている。指値なら仕事で日中忙しい人も利用しやすい。
逆指値のケースは少ないが、ないわけではない。ここでは2011年10月31日(政府・日銀による介入が実施された日)のケースを紹介しよう。
この日、JFXの小林芳彦さんは政府・日銀の介入を予想し、売買方針の作成時よりもかなり高いレートで次のように逆指値買い注文を入れた。
〔10月31日の売買方針(作成時75.773-793 7:34AM)〕
米ドル/円 逆指値買い
参入レベル :76.200 ←作成時よりも約40銭高い!
利食い :78.200
損切り :75.800
「朝の水準で買いポジションを持つと、介入が実施されなかった場合、欧州勢の売りに押されて続落し、負けてしまう可能性がありました。そこで、逆指値を利用したわけです。
もし介入が実施されれば、米ドル/円レートは2円以上、上昇すると予想し、40銭ほど上に逆指値を入れました。このくらい上がる要因は介入しか考えられないからです。
また、昔の大蔵省が1日3円を超える乱高下は好ましくない、という言い方をしたことがあります。これはたぶん不文律で今も生きていて、3円を超えると介入が止まる可能性が高い。そこで2円上に利食いレートを設定したわけです」
実際、介入は実施され、79円台半ばまで上昇、介入を想定したストラテジーは見事成功した(米ドル/円の差益は1.989円)。
同じように他の対円ペアでも逆指値買いを実施し、それぞれユーロ/円は2.180円、ポンド/円は2.146円、豪ドル/円は1.931円、そして、NZドル/円は2.0円の差益をゲット! 言うまでもなく当日は大勝となったのだ。
(出所:JFXのお客様専用コンテンツ)
次の介入はいつなのか?
小林さんが政府・日銀による介入を想定して円絡みの全通貨ペアに逆指値の買いを入れたのはこの日のみ。介入日をズバリ当てているのは何ともスゴイ!
もし当たらなくても、この戦術なら負けることはなかっただろう。まさにリスクゼロで大儲けが狙える戦術ではないか!
「ぜひ次の介入時には、『逆指値買い』で大勝を味わってみたい」と考えた人も多いだろう。では、肝心の介入はいつなのか?
「米ドル/円は前回の安値(75.32円)を割るか、75円割れでないと、日銀は介入に入れないでしょう。というのも、10月31日の介入が欧米からかなり批判されているからです。日銀は31日の介入後、11月1日から4日(金曜)にかけて指値の介入を実施していたことが判明しましたが、7日には介入をストップしています。
じつは、週明けの7日に、米国の財務次官補が『介入はおかしい。落ち着いたマーケットでは、あるべき姿に任せるのがG7の約束事だ』と批判をしたんですね。米国から介入に対する警告もあったのではないでしょうか。こうした経緯を見ると、現状の水準では介入できないと思います」
小林さんは「介入は75円割れの水準以外では出てこない」と話す。もし米ドル/円が前回の安値を割るような展開になったら、「逆指値買い」で勝負に出てみるのもいいだろう。
(「JFX・小林芳彦社長に聞く(3) 損切りが損切りを呼ぶ円安も83円台まで」へつづく)
(取材・文/河合起季 撮影/和田佳久)
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米ドル/円 スプレッド | ユーロ/米ドル スプレッド | 最低取引単位 | 通貨ペア数 |
0.2銭原則固定 (9-27時・例外あり) |
0.3pips原則固定 (9-27時・例外あり) |
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