昨日の注目はFOMCだった。今の環境からすれば金融政策を変更するはずもないが、前回のバーナンキ議長の発言にも関心が集まったように、やはり金融緩和に対する姿勢がどのようなものであるかに目が向けられた。外部環境を振り返ると、原油価格の高騰は続いているし、株価も昨年来の高値圏に位置している。利下げは無論のこと、中毒になるような金融緩和は要らないはずである。それでも市場の期待はなおいっそうの金融緩和にあるようだ。
私は夜中から参戦するつもりで、夕食を早めに済ませたらすぐに仮眠体制に。そして夜中の2時くらいからゴソゴソと起きて、画面を確認した。ユーロドルは欧州時間に1.30台に突入して、その後は値を戻しきれずにいる。次に攻めても、下サイドの目標は安値である1.3050あたりになるのだろう。
バーナンキ議長が議会で証言したときも、QE3についての言及なしということでドルの全面高に向かったのだから、ドルを買っておきたくなるというのも無理はない。そしてドル円を見ても、ひたすらドル高の方向に進んでいる。もういつ83円台の大台乗せをしてもおかしくはないといった感じだった。資本市場でも株高が進んでいる。米国株は昨年来の最高値に張りつき状態であり、リスクテークの勢いが強まってもいる。
私も何かやらねばと思い、ちょうどユーロドルが1.31台に戻してきていたところでもあるので、1.3108で売ってみた。1.3120くらいが1.30台からのマックス戻しであったので、1.3125で買い戻しのストップ注文を置いておいた。ドル円のロングでもよかったのだが、ドル円だとストップ注文の置きどころが遠くになってしまうので、お気軽にユーロドルにした。そのような薄弱な理由でのユーロドルのショートだが、後は発表待ちである。
FOMCの声明文の内容は、おおむね予想通りであった。国内景気は良くなっているとし、雇用環境の完全も見られるとしている。また金融危機の緊張も薄まってきたことを明確にしている。ただし前回まであえて無視してきたであろうインフレの兆候に関しては、警戒を要するとしてきた。金融緩和については触れられていないのに加えて、インフレ警戒である。
これで、それまでのドル金利の先安期待は完全に払しょくされることとなった。それはつまり、利上げとまではいかなくてもそろそろ出口戦略の必要性を説き始めるのではないかと いうことにつながる。遅かれ早かれドルの金利上昇へのワンステップとも見られかねない。
それまで続いていたドル高だが、さらに一段のドル買いを集め、ドル円は83円台に乗せてきた。ユーロドルも1.30台に下押し。しかし欧州時間の安値が意識されて、なかなかスピードのある下げにはなりきらなかった。私は1.3050割れを期待してはいたが、その一方で1.3055あたりがライトサポートにもなりうるとみているので、その手前で止まるようならば利食いの買い戻しに動く準備をしていた。
やはり下がりきらないので、私はユーロドルのショートを1.3064でやめることとなった。利上げに対してホーキッシュな内容だったにも関わらず、米国株は昨年来の最高値を更新して、そのまま高値圏で終了していた。
本日のアジア時間でもドル高の流れは変わらず。ドル円は83.30近くまで上昇。ユーロドルも昨日の安値である1.3052をブレークして、次は1.30の大台割れをトライしているが、時間の問題だろう。またドルロングを仕込まなければならないのだが、戻り売りになるか、突っ込み売りになるかは、この後の相場次第である。まあ、ユーロドルが1.28台になったり、ドル円の84円台があっても驚かないという態勢で構えておくつもりでいる。
日本時間 18時10分
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