金曜日は雇用統計だった。しかし米国株は休み、債券相場は半日営業。グローベックスもやってはいるが、株のほうは雇用統計が出てから45分でクローズしてしまう。ポジションの整理なども早めに終わらせておく必要があるので、指標発表後は1時間で値動きはなくなってしまうものと思われた。
私はクロス円がベアスタンスだった。ユーロ円は107円台のミドルで、とても売りづらいレベルだが、発表1時間前までに戻らなければ、安くても目をつぶって打っていくつもり。めずらしくここまでユーロ円の下落に思い入れているのは、やはり米国株が落ちるという判断があるためだ。指標が悪ければ文句なく下がる。仮に良かったにしても、それが金融緩和の期待をそぐことになるので、やはり株価は下がるのではないかという理屈。
結局、ユーロ円はほとんど動かなかったので、私もあきらめて107.66で売り込んだ。50ポイントは耐えてみようと考えていたので、私としてはロスカット幅が大きくなるので、その分だけポジション量を半分にすることで対処した。まあ、雇用統計なので、同じ持って行かれるときは、25ポイントでも50ポイントでも同じような気もするのだが。
結果は就業者数が予想された人数の半分だった。失業率が改善されていたにしても、これではとてもリスクテークに向かう気がしない。そうかと思ってグローベックスの米国株を見ると、落ちるには落ちていたが、値幅は小さいものだった。日経先物も9600円台で、昼間のセッションのクローズである9670円と大台は変わらない。
やはり参加者が少ないから動きもこの程度のものか。ユーロ円のほうも107円台を切ってくるまでに10分くらいかかった。米国株などが一段安してやっとユーロ円も106円台の後半に差しかかってきた。その後、ユーロ円は106円台のミドルまで差し込んだが、予定通りに22時15分には米国株の先物取引も終了する。もう為替も動かなくなるだろうと思って、私もユーロ円を106.78で買い戻した。
週明けの今日は、スタートがどうなるかに注目が集まった。9時前には日本の経常収支が発表されることもあって、どうせ1兆円以上の黒字であることは明らかなのだから、円高にブレルだろうという観測の方が強かった。そして実際に81.20くらいまでドル円は下落を演じたが、その後はショートカバーの方が強くなっていた。
これは金曜日の海外市場で日経先物が9545円でクローズしているのに、安値追いもせずに東京市場ではひたすら高いほうばかりを攻撃していたことにもよる。リスク資産の下値がどこまでになるか不安で過ごした週末の暗さを一気に吹き飛ばしたようなものだからだ。かといってドル円は大きく値上がるかといえば、値幅は小さいものだ。
今日もまだイースター休みが続いている国もあるので、為替市場の参加者は依然として少ない。欧州市場に入って、再びドル円も朝の安値付近を目指して垂れてはきたが、なにせ今晩は経済イベントもない。欧州時間にダイナミックな動きを期待するのは無理というものであり、米国株オープンを待たねばならない。
金曜日のグローベックスですでに米国株は大幅安をしているが、このレベルを下回って始まるかどうかに注目したい。金曜日の安値、ダウで言えば12831、S&Pでいえば1372を下回って始まるようであれば、いっそうのリスク回避が進むと思われる。ユーロ円も105円台の道を辿ることになりそうだ。
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