週末にチャートをいろいろ見ながら、何か良いものはないかと探していたが、ユーロ円の時間足がきれいなのに気がついた。今は上昇トレンドにあり、そのサポートが107.40くらいにある。私もこの流れに乗ろうと決め込んで朝から気張っていた。とりあえずは107円台の後半だったので、多少なりとも下がってくるのを待つ。最悪、このまま上がって行くのであれば、108円台に乗せたところから高いところを買っていく。この両サイド作戦だ!
どちらにしても買いで入ろうと思ったのだが、いかんせん、週末に出た欧州のニュースがあまりにも暗すぎた。フランスの大統領選のことやオランダの内閣総辞職の話で、欧州の不透明要因が増えたこととなり、マーケットは早々にリスク回避モードで始まり、めずらしくアジア市場でも朝から株などリスク資産が安い状況が続いた。
さすがに外部環境がそうなってくるとクロス円は買いづらい。午前中にすでにユーロ円はサポートであったはずの107.40を割り込んできて、今度はテクニカル的にも下責めとなりそうだ。私も買っていたならば、どうせこのレベル付近で投げ売りしていたはずだ。ブレークしたとあっては、次は売り場探しだ。
欧州序盤でスペイン債とイタリア債が下落。特にスペインの10年債は利回りが6%の大台に乗せてきた。おまけにスペインのGDPもマイナスと出て、ユーロ売りもかさんだ。ユーロドルは100ポイントもゆるんでいないのだが、ユーロポンドの下げ方がきつい。先週に強力なサポートだった.8220を下回ってきてからというもの、一度もそこまで戻しきっておらず、0.81台での安値模索が続いていたが、1年半ぶりの安値レベルまで下落。ユーロポンドは動きが重いので、これで当分はユーロの売り相場が続くことになるのだろう。
ユーロ円は106円台に入ると、そのままスルッと106円台の前半まで行ってしまった。この下げの局面では売ろうと思っても、追いかけて売れなかった。106.36まで下がったのちの戻しが106.70あたり。すぐに下げに向かったが、2回目の戻しでは106.70あたりで売ってしまおうと考えていたので、時間はかかったが、何とか売ることはできた。しかし私が売るとレンジ相場となってしまい、106.35から106.70までの狭い値幅で動いているのみ。
22時半に米国株が始まって、さらに一段安をしたのにユーロ円は反応しない。なんだかイヤな感じ。同値でも止めたくなってきた。そう思うと一日のレンジの中でほぼ最安値で売っているとも思えてきて、怖くなってくるのだ。やめたいと思っていると、そのレンジ相場になっている下限に向かって下がり出した。106.39で拾うことができた。何ともくたびれた割には儲けは少なかった。
明日にFOMC、そして金曜日には日銀会合をひかえているが、5月1日のRBA(豪州中銀)の金利会合では利下げが見込まれている。今日の午前中に出たオーストラリアのCPI(消費者物価)はひとつの重要な決定要因たりうる。いつも以上に注目度が高かった。私は昨日につまらないユーロ円のショートをやってしまったので、今日は久しぶりにオージー円でショートにしてみることにした。オージー円を売るつもりだったが、間違えて対ドルで売ってしまった。@1.0313だったが、まあどちらでもよいか。
CPIは予想よりもはるかに小さくて、次回の利下げが決定的なものとなった。オージーは即座に50ポイント急落した。ちょっと様子見したが、1.0270より下に行かなそうな感じだ。戻り出すのも嫌だし、もう材料は十分に織り込んだと思われたので、私は利食いすることにした。昨日のユーロ円よりも効率の良いポジショニングだった。
今晩もミクロ指標やマクロ指標がたくさん出る日となるが、欧州の信用不安も含めて株価重視でいくしかないだろう。米国株などが昨日の安値を下回ってくればクロス円も売っていってもいいのだろうが、株価の押しが不十分なようならば、金利会合を前にして期待ベースのリスクテークが始まるかもしれないので、その場合は要注意である。
日本時間 18時20分
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