先週の金曜日はさすがにユーロドルが戻し高値を連日で更新ということにはならなかった。ギリシャとの会談の後でのメルケル首相の発言にも注目が集まったが、当初から目新しいものは出て来ないだろうと言う観測が強くて、欧州時間に入ってからのユーロの伸びはイマイチだった。
ユーロドルは1.25台の後半を狙う展開かと思いきや、売りものに押された。短期的にもユーロロングのポジションが偏ってもいたからだろう。仮にユーロドルをショートに振っていっても、買い戻す場所は前日の高値である1.2588のちょっと外側ということで1.2589で置くのが定石だ。損切りラインが明確なので、とりあえず私もユーロドルを売り込んでいった。
それでもなかなかすんなりとは下がらないので、10ポイントも取れたらホクホクという状況だ。1.2550を割れてからは何度もユーロドルを売っては、10ポイントくらいの利食いを繰り返した。損切りがものすごく遠いので、リスクとリターンが見合っていないのだが、値動きが乏しいので仕方がない。
仮に反対に持っていかれたら、そんなフレッシュハイまで耐えないだろう。取引件数だけ増えて、そのうち大きく持っていかれることのないように、あくまでもかなり注意しながらだった。
アメリカの経済指標は耐久財受注しかなかったが、それが出た後にユーロドルは1.24台に突っ込んだ。ユーロドルは下向きに走り出したかなと思い、ちょっと多めに売りを仕掛けてみたが、ぜんぜんダメ。すぐに戻ってくる。
下げの突端を売っているつもりでも、2、3ポイントも下げると急激に買い戻されてしまう。それを4、5回も繰り返していると、段々と売り攻めするのが嫌になってきた。もう1.25台を回復してからは、手を出さなかった。
そしてニューヨーク時間にはいると、追加緩和の観測が高まって、リスクテーク前回の局面を迎え、米国株などが下げからプラス転するのと同時に、ユーロも買い戻しが急速に入った。1.2550を越えてからは相場を見るのすらイヤになって、早々に寝入った。
本日のアジア市場では為替相場は小動き。ユーロドルは1.25台の前半がメインとなっている。ドル円も動きが乏しい。今日の海外市場ではドイツの景況感の指標のみ。イベントが並びだすのは明日からとなる。株価に注意するだけだろうが、アメリカやドイツの株価が年初来の高値を攻め続けているのに対して、中国株は本日も今年の安値を更新した。
二極化が鮮明になっている。中国にも政策期待はあるはずなのに。その両者の中間にある日本はノンポリであるためか、日本株は今年のレンジのちょうど中間に位置しているので、どちらに行きたいのかわかりづらい。明日は衆院の本会議でいくつかの法案が採決されるが、これは水曜日の参院での問責決議案が通過することで廃案になるのが確実。
そして日本の政治は実質的な休会に入ってしまい、代表選挙のシーズンにはいるので、政治的な混乱が深まる可能性も高い。多少、株価の調整が起こっても、リスク回避だということで、容易に円ロングの方向では動くという行動には出にくい状況が多くなりそうだ。
日本時間 17時30分
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