すでに海外市場ではクリスマスモードに入っている。だから大きな値動きは期待できないところだが、金曜日はユーロドルが意外にも深く差し込んだ。1.33台をやった後の下げ局面ではあるが、さすがに買いそびれたと思っているプレーヤーからのビッドもあるので、1.32台の前半あたりで揉むだろうと思っていた。
しかしそのユーロドルは1.31台のミドルまで突っ込んだのだ。休暇前のポジション調整とはいえ、材料薄のなか、よくそこまで売りこんだものだ。アジア時間に財政の崖の問題で、議会の採決が延期されたというだけで、グローベックスの米国株は大幅安になったときでも、ユーロ売りは限定的だったのに…。多少はイタリアの政局も気になっているかもしれない。
その売られたユーロも、ニューヨーククローズにかけては若干、買い戻された。それは市場の引けた後にオバマ大統領が会見をするからという理由だ。何か財政協議に進展でもあるとする期待の方が高くて、米国株も引けにかけて大きく買い戻された。ミニ・リスクテークとなって。ユーロドルもユーロ円も買い進まれたというのが実情だ。
実際にクローズ後の会見では、オバマ大統領は残りの10日間も頑張るといった発言のみだった。記者の質問にも答えず、すぐに席を下がった。進展するのではないかとの根拠のない期待が相場の価格に織り込まれて週を終えた分、週明けの動きが気になるところだ。
そして本日の早朝。為替相場はあまり変化がなかった。しかしアジア時間のグローベックスではオバマ期待で上げていた米国株の上昇分がすべて吐き出され、再び大幅安の領域に入ってきた。今晩はまともに動くのは米国市場の、しかも午前場までだろうが、そのリスク回避がどのように影響されるかが要注意である。
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