昨日の欧州市場は、ドル円はやや上がってきて102.40あたりで、ユーロドルは下がってきての1.2860あたりで スタートした。前日と同じ状況である。だとするとドル円はアメリカの指標の出る時間帯である21時半に向けては高値攻めをするのかもしれないというパターン的な見解が出てくる。
そのときに前日の高値である102.75が越えられるかどうか。ともかくもドル円を買っておこう。そして21時を過ぎても上がらなかったら、適当なところでポジションを閉じようと考えた。同じパターンであるならば、指標が出た後にドル売りになるかもしれないからだ。それほどに経済指標は悪いものが並ぶという憶測が、市場では強い。
そういうわけでドル円を102.46で買って待っていたのだが、下がりもしない代わりに上がりもしない。しばらくは102.50を中心に前後10ポイントも動かない状態が続いた。とりあえず102.30で投げ売りのストップ注文だけは出している。ユーロドルも下がっているのだが、前日の安値である1.2843が意識されるのか、なかなか1.2850をクリアに割れてこないでいる。
つまりドル高の支援がユーロからは得られていないということだ。ドル円が102.60レベルに上がってきたが、ユーロドルが下がらないので、弾みがつかない。そうこうしているうちにドル円は102.69まで高値を付けたものの、時間的に21時を回ってきた。当初の計画通りに102.53でやめてしまった。あまり動かなかったからと言えばそれまでだが、それにしてもドル円もユーロドルも前日のドルの高値を越えられないとは…。
案の定、アメリカの経済指標はまたしても悪いものばかりが並んだ。 ドル円は確かに101円台にまで差し込んだが、押し目は浅かった。前日の高値を越えられないのと同様に、安値も下回ることができなかった。ニューヨーク時間ではますます小幅な値動きとなってしまい、結局のところ、ドル円もユーロドルも前日のレンジ幅の中におさまった格好となっている。
ただ昨日のニューヨーク市場では、金融緩和の早期解除に関する要人発言が多く出た。これだけ株高でもあることだし、年内にでも資産の買い入れを止めるべきだという意見が目立った。だからといってそれがドル高に直結したわけではないが、最近になってよく見られるドルの全面高は、そうしたものを裏付けしているのかもしれない。
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