FXでは数々のベストセラー作家が生まれているが、専業トレーダーの鳥居万友美さんもそのひとり。
万友美さんといえば、その美貌やセレブ的なライフスタイルが女性の高い支持を集める一方で、意地悪な人からは「トレードは大したことないんじゃない?」なんて思われがちだったりもする。
でも、そんな人は万友美さんの話を聞いたらビビるはず。そんじょそこらのトレーダーより、よっぽどテクニカルに詳しいのだ。
ドンピシャのタイミングで中長期円売りを始めたワケは?
どんな世界でもビジュアルが優れた人は実力を侮られがち。そこで今回は「トレーダー万友美」に焦点を当てて話を聞いてみた。まずは最近のトレード、調子のほどは?
「中長期のポジションだと、対円でユーロやポンド、豪ドルを去年の9月から11月頃に買いました。豪ドルなど決済したポジションもありますが、残りは利益を伸ばそうと思っています。まだ円安が続きそうなので」
万友美さんが円を売り始めたのは、ちょうど衆議院が解散されて猛烈な円安が始まる前後。これ以上ないナイスタイミングだ。その根拠の1つとして、万友美さんが見せてくれたのはユーロ/円のチャート。オシレータ系テクニカルのRCIが表示されたものだ。
RCIは、プラス100とマイナス100の間を動く。RCIが上向きのとき、あるいはプラス80以上の天井圏にあるときは上昇トレンド、下向きだったりマイナス80以下の大底圏にあるときは下降トレンドとみる。
(出所:MetaQuotes Software社のメタトレーダー)
10年に一度の長期RCI大転換! 円安はまだ続きそう
「ユーロ/円の月足では、円安トレンドのときは長期のRCI(緑の太線)が上向きになってから天井に張り付き、円高トレンドのときは下向きになって底に張り付く傾向がキレイに出ていますよね。
長期RCIが向きを変えるのは、10年に一度あるかどうか。今の長期RCIは、底から脱したばかり。天井まではまだ大きなスペースがあるので、円安が続く可能性のほうが高いと思っています」
2010年以降、ずっと大底圏にへばりついていたユーロ/円の長期RCIが昨年末にマイナス80を突破、猛烈な円安とともに上昇しているが、まだマイナス50にも達していない。過去の例からプラス80あたりまで円安トレンドが続くとすれば、まだまだ上値余地は大きそう。
「もちろん、いつも天井や大底に達するわけではないですが、もう少し円安は続くのかなと思います」
万友美さんの最新刊『FXで月100万円稼ぐ私の方法』(ダイヤモンド社、税込1365円)でも、2000年からの円安トレンドと現在との比較分析がなされている。こちらも興味深いので、ご参考に。
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RCIでエントリーのタイミングを測るには…
さて、円安が継続濃厚なことはわかった。ただ、先ほどの長期RCIを見ればトレンドはわかるが、どこで買うかは判断できない。
「RCIを3本で見ています。RCIは最初、人から薦められて使い始めたんです。1本だけで見ていたんですが、イマイチ使いづらくって……。でも短期、中期、長期の3本で見るようにしたら、すごく使いやすくなったんです」
RCIを短期、中期、長期の3本で見るようにしたら、すごく使いやすくなった! と話す万友美さん。
万友美さんが見ているRCIの3本のパラメータは、長期が52、中期が26、短期が9。一目均衡表などでも使われる定番の数字だ。この3本をどう使いこなすのか。
でも、3本だと話がややこしくなるので、まずは単純化して短期と長期の2本で考えてみよう。
「先ほど見たように長期のRCIは頻繁に動きを変えないのですが、短期のRCIは違います。上昇トレンド中に押し目ができると、長期RCIは上向きのままでも、短期RCIは下向きに変わります。押し目が終わってトレンドが再開すると、短期RCIは再び上に戻ってきます」
強いトレンドができたとき、長期RCIはそう簡単に向きを変えないけれど、短期のRCIは別。上昇トレンド中に押し目の安値を作りに行く動きがあると、長期RCIは上向きのままだけど、短期RCIのほうは押し目に反応して下まで落ちてくる。
「落ちてきた短期RCIが反転して、再び上昇を始めたところで買いです」
長期RCIでトレンドの方向を確認しながら、短期RCIで売買のタイミングを測れるわけだ。
3本使いならではの「三重天井」「三重底」が超ベンリっ!
2本にすることで飛躍的に便利になるRCIだけど、万友美さんは「3本使い」。3本にすることのメリットは、どこにあるのだろう。
「長期、中期、短期の3本の向きが揃ったときは値動きが強いし、3本が揃って天井にある『三重天井』や、3本とも底にある『三重底』のときは、強いトレンドなんだなとか、3本で見ることでずっと便利に見やすくなるんです」
【参考記事】
●月100万円儲ける鳥居万友美さんに聞く(1)RCIとの出会いがFXトレードを変えた!
●月100万円儲ける鳥居万友美さんに聞く(2)RCIの二重底、三重底を見逃すな!
これってザイFX!で「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中の西原宏一さんも採用しているチャートの見方。3本の位置を確認するだけだから、パッと見で判断できて、初心者の人にもマネしやすいのだ。
「三重天井」「三重底」からのトレード
「三重天井、三重底になっているときは節目になりやすいので、まだトレードしません。
三重天井から短期RCIが下におりてきたときに買ったり、三重底から短期RCIが上がってきたときに売ったり。もう買っているときに三重天井になったら、目先は下がるかもしれないから一度決済しようかなとか、そうやって使っています」
エントリーの考え方は上図の通り。そんなに難しくない。難点があるとしたら、RCI3本の表示方法。メタトレーダー(MT4)でも、初期状態だとRCIは表示できないし、RCIを搭載しているツールでも1本表示が通常。RCIを3本表示できるチャートって、意外と少ないのだ。
手っ取り早く万友美さんのやり方を真似したいなら、スマホのアプリがいいかも。ライブスター証券[ライブスターFX]はRCI3本表示に対応しているし、アプリだから外出先からでも手軽にRCIのカタチを確認できる。
また、ザイFX!では最近公開した以下の記事で、メタトレーダー(MT4)用のRCIのインディケーターがダウンロードできるようにもなっている。
【参考記事】
●ひろぴーの実践トレード塾(4) RCIを効果的に使う方法とは?
三重天井や三重底になるのは強いトレンドが出ているとき。そうそう出るカタチじゃないけど、見つけたら大きなチャンス。日足や4時間足、1時間足とチャートを切り替えて探してみよう。
(出所:MetaQuotes Software社のメタトレーダー)
豪ドルを天井付近で決済できたのもRCIのおかげ!
「豪ドルをひと足先に決済したのもRCIが大きな理由なんです。豪ドル/円の月足チャートを見ると、中期と長期はまだ天井圏に達していないですが上向きで、4月には短期RCIが100近くまで上昇しました。しかもボリンジャーバンドも合わせて見ているんですが、3σにタッチしていたので、いったん天井かなと」
この読みどおり、豪ドル/円は4月に105円をつけたあと、6月には90円割れまで急落しているのだから、お見事。
(出所:MetaQuotes Software社のメタトレーダー)
「豪ドルは、また買いたいと思っています。月足の短期RCIが下まで落ちてきたら、週足や日足のチャートでタイミングを見て、判断します。月足だけでエントリーを判断すると、どうしても遅くなってしまうので」
月足のチャートって、そうそう頻繁に変わるわけじゃないし、普段はあまり意識しないかも。でも、万友美さんが月足を意識するのはなぜ? といったあたりの話は次回の更新で!
(「美女トレーダーがFXで勝ち残る理由とは?1日2~3時間のトレードで収益を生む方法」へつづく)
(取材・文/ミドルマン・高城泰 撮影/和田佳久)
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※スプレッドはすべて例外あり。この表は2024年12月2日時点のデータをもとに作成しているため、最新の情報とは異なっている場合があります。最新の情報はザイFX!の「FX会社おすすめ比較」や、各FX会社の公式サイトなどで確認してください |
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