豪州中銀ウォッチャーのテリー・マクラン氏が、「イエレン氏の次期FRB議長就任決定で豪ドル/米ドルは、パリティ(1豪ドル=1米ドル)方向に向かう可能性がある」、「RBA(オーストラリア準備銀行[豪州の中央銀行])の追加利下げは遠のいた」とコメントしました。
マーケットの大方の見方は、5月のRBAのスティーブンス議長のコメントにより、豪ドル/米ドルの当面の上限は、0.95ドル近辺でキャップされるというものでした。
【参考記事】
●豪ドル暴落! 豪ドル/ドルがパリティ割れ。為替専門のヘッジファンドもショート狙い!(2013年5月16日、西原宏一)
ただ、豪州のエコノミストに打診すると、ここ数カ月、豪州(シドニー、メルボルン)では住宅指標が好調で経済も回復基調にあるとのこと。
OIS(Overnight Index Swap、翌日物金利スワップ)では年内の利下げは、ほぼ消滅していますが、2014年初頭のRBAの利下げ織り込み度もかなり低下しています。
■米国の債務上限問題収束後、対円、対ドルで豪ドル反発へ
過去数カ月、主要通貨ペアは大きな動きを見せていませんでしたが、豪ドルは対欧州通貨に対して急落。英ポンド/豪ドルでは、急激に英ポンド高・豪ドル安が進行していました。
(出所:CQG)
ところが、大相場を形成していた英ポンド/豪ドルでは、先週(9月30日~)から急激に英ポンド安・豪ドル高が進行しており、豪ドルは急反発。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:英ポンド/豪ドル 4時間足)
今のところ、豪ドルは対円や対米ドルでは大きな動きはありませんが、対欧州通貨では急反発しています。
ユーロ/豪ドルでも、急激なユーロ安・豪ドル高が進んでいます。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/豪ドル 4時間足)
RBAの追加利下げが遠のき、回復をみせている豪ドルは、米国の債務上限問題が収まれば、対円や米対ドルでも反発する可能性が高まってきています。
底堅さを見せてきた豪ドルの動向に注目です。
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