昨日はアジア時間の早朝に米議会での予算問題での合意の報道がなされた。思ったほどの大きなインパクトはなかったものの、アジア時間ではややリスクテークが進んだ。近い将来の不透明要因がひとつでも消えたからだろう。
しかし海外市場ではちょっと様子が違った。そもそも9月のFOMCでサプライズの「変更なし」を決断した最大の理由は、10月にも迎えるであろう政府機関のシャットダウンの影響であった。だから今の時点で予算で合意が得られたということは、緩和縮小の環境が整ったということを意味する。
欧州序盤ではドル円は102円台の中盤、ユーロドルは1.37台の中盤である。クロス円がやや重い足取り。やはりユーロ円の142円台はやり過ぎだったのかもしれない。そのポジション調整が出ているようだ。私も141円台の後半から売り上がってみようかとも考えていたが、とてもそこまで戻ってくることはなく、売るチャンスはついになかった。
ニューヨーク時間になってもイベントがないので、やはり動きは鈍い。見ようによっては、ややドル安が進んでいるようにも思えるが、ユーロドルは1.38台に乗せるのを躊躇しているようだ。ドル円も20ポイントも動かない。米国株のオープン直後の動きも面白いものではなかったので、私は早起きして参戦しようと考え直した。
早く起きた。ユーロドルが1.38台に乗せていた。今年の最高値まであとちょっとだ。しかし値幅はそれほどでもない。ドル円が落ちて102円台の前半まで攻め込んだようだ。しかしすでに102.60あたりまで戻してしまっている。米国株が大きく下がっていた。
やはり緩和縮小に結び付けられた動きとなったのだろう。ここ1年の動きは金融相場そのものであったので、その反動も大きいものとなるのは当然のことだろう。これからのFEDのかじ取りの困難さがうかがわれる。
私としては株価の大幅下落の割りにはクロス円が落ちていないので、ちょっとだけユーロ円を売ってみたい感じでいる。しかし東京市場では円売りが強まっているので、なかなか入りどころとタイミングを見いだせないでいる。
今晩の経済指標としては、失業保険と小売売上高がある。まあ、この前後では揺れるだろうが、大勢に影響はなさそうだ。今夜もやはり緩和縮小への観測の強まり具合が焦点となるだろう。
それにしても時間足のチャートを見て、最近、気がつくのは、やはりオージーの下げであろう。RBAの総裁が通貨高をけん制しているのを反映しているのだろうが、それでもなんとか150ポイントほども下がっている。ユーロやポンドが対ドルでは値上がりしているのとは対照的だ。ここ2カ月で見ると、700ポイントくらい落ちているが、それでも依然として高い。
昨日、ニュースに出ていたトヨタやその他の外国企業が、オーストラリアから撤退するのもよくわかる。オージーが高くて困っているのは理解できるが、それは日本の円安によって加速している一面も忘れてはいけないだろう。
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